イガ・シフィオンテク(ポーランド)は、シュテフィ・グラフ(ドイツ)、マルチナ・ヒンギス(スイス)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)という選び抜かれた精鋭たちの仲間入りを果たした。シフィオンテクは、この3人に次いでWTA史上4人目に、世界ランキング1位に初めて到達してから50週間連続でその座を維持したのだ。米テニスメディアTennis World USAなどが報じている。
2022年4月4日に、シフィオンテクは初めて世界女王の座に上り詰めた。それ以来シフィオンテクは1位の座にとどまっており、今週月曜日に1位在位連続50週を達成。最初にこれを成し遂げたのはグラフで、世界1位に初めて到達してから186週連続でその座を維持。2番目はヒンギスで、連続在位期間は80週であった。
2002年7月にセレナが初めて頂点に到達した際には、そこに57週とどまった。それから20年を経てシフィオンテクがこの魔法のような記録に到達し、3人の仲間入りをしたのだ。
子どもの頃のシフィオンテクは、自分がいつか世界1位になれるとはあまり信じていなかったという。シフィオンテクは「WTA1000 インディアンウェルズ」の大会前記者会見で次のように語った。
「できっこないと思っていた。期待をはるかに超えることだった。それは誰もがたどり着きたい場所よ。でも、間違いなくたくさんのプレッシャーや期待がついてくる」
シフィオンテクが女子テニス界で最高の選手と見なされている今、タイトルを獲得しなければそのたびに、物足りない成績だと見なされることに気付いたシフィオンテクは言う。
「ドーハとドバイの後、かなり強くそれを感じた。WTA500の大会で優勝して、WTA1000大会の決勝に進出したから、かなり盤石な試合が少し続いて、私はすごく落ち着いていた。でも決勝で負けるとなんだか周りは驚いて、パフォーマンスに満足してくれなくて、ただ批判的だった」
「それで考えたのは、去年長く連勝を続ける前、この時期の大会で次々に優勝する前なら、この結果をすごく喜んでいただろうと思う。でも今のこういうコメントの数々を見ると、“あーあ、これじゃ足りないんだ”って感じたわ」
女王の貫録が出てきたかに見えるシフィオンテクだが、まだ21歳だ。プレッシャーに負けることなく、伸び伸びとプレーを続けて欲しい。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全仏オープン」でのシフィオンテク
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)