開催中の「WTA1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8日~3月19日/ハードコート)で、青山修子(日本/近藤乳業)と柴原瑛菜(日本/橋本総業ホールディングス)の「青柴ペア」と、加藤未唯(日本/ザイマックス)/アルディラ・スチアディ(インドネシア)ペアがいずれも準決勝進出を決めた。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトなどが報じている。
昨年はあまり一緒にプレーしなかった青柴ペアだが、今年1月にペアを復活させると、「全豪オープン」で準優勝。今大会ではノーシードながら、2回戦で第8シードのペアをフルセットで倒し、準々決勝ではマグダ・リネッテ(ポーランド)/キャサリン・マクナリー(アメリカ)ペアにまたもフルセットで勝利した。現地17日に行われる準決勝では、第1シードのバーボラ・クレイチコバ(チェコ)/カテリーナ・シニアコバ(チェコ)ペアと対戦する。
加藤/スチアディ組は、今季開幕戦の「WTA250 オークランド」を制すると、「全豪オープン」でも3回戦進出を果たした。今大会では2回戦で第2シードのココ・ガウフ(アメリカ)/ジェシカ・ペグラ(アメリカ)ペアをフルセットで破り、準々決勝ではガブリエラ・ダブロウスキー(カナダ)/ルイーザ・ステファニー(ブラジル)ペアにストレート勝ち。ペアとして初のWTA1000大会でのベスト4進出を決めた。準決勝では、ベアトリス・アダッド マイア(ブラジル)/ラウラ・シグムンド(ドイツ)ペアと決勝進出をかけて戦う。
シングルスもベスト4が出揃った。第1シードの世界女王イガ・シフィオンテク(ポーランド)は、2人の元全米女王、ビアンカ・アンドレスク(カナダ)やエマ・ラドゥカヌ(イギリス)らと対戦してきたが、4試合でまだ1セットも落としていない。だが準決勝の相手は、第10シードの「ウィンブルドン」女王エレナ・ルバキナ(カザフスタン)だ。二人の対戦成績は1勝1敗の五分だが、今年の「全豪オープン」4回戦ではルバキナがストレートで勝利している。シフィオンテクはリベンジを果たして今大会連覇に近づくことができるだろうか。ルバキナはここまでに元全豪女王ソフィア・ケニン(アメリカ)や2021年インディアンウェルズ覇者のパウラ・バドーサ(スペイン)らをストレートで倒し、準々決勝で元世界ランキング19位のカロリーナ・ムチョバ(チェコ)に1セットを取られている。
もう一組の準決勝は、第2シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と第7シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)という、こちらも楽しみな対戦となった。全豪女王のサバレンカは3回戦で相手が試合前に棄権、4回戦では元全仏女王のクレイチコバにフルセットの苦戦を強いられたが、準々決勝では第6シードのガウフを6-4、6-0で一蹴。一方のサカーリは世界41位のシェルビー・ロジャーズ(アメリカ)、第27シードのアンヘリーナ・カリニーナ(ウクライナ)、第17シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)、第15シードのペトラ・クビトバ(チェコ)に、4試合すべてフルセットで勝ち進んできた。二人の対戦成績はサバレンカの4勝3敗だが、直近の2試合、2021年と2022年の「WTAファイナルズ」ではいずれもサカーリが勝利している。サカーリは2021年9月にトップ10入りを果たしてから一度も陥落したことはないが、ツアー優勝はまだ2019年5月の「WTA250 ラバト」一度きり。喉から手が出るほどビッグタイトルが欲しいのではないだろうか。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全豪オープン」での青山修子(左)と柴原瑛菜
(Photo by AFP/アフロ)