昨年現役を引退したテニスレジェンドのロジャー・フェデラー(スイス)は、今年もまたライバルたちの上を行った。資産を築くという点では、ラファエル・ナダル(スペイン)やノバク・ジョコビッチ(セルビア)に大差をつけている。歴代で最も収入の多いスポーツ選手50人をランキング形式で紹介したリストが、スポーツウェブメディアSporticoによって公開された。これによれば、ナダルとジョコビッチは資産額ではフェデラーに遠く及ばないようだ。
17ヶ国、9種目のスポーツを代表するアスリートたちで構成されるこのリストの頂点に立ったのは、伝説的バスケットボール選手のマイケル・ジョーダン(アメリカ)だ。NBA選手やゴルフ選手、サッカー選手は10位内に複数ランクインしているが、トップ10に入ったテニス選手はフェデラーだけ。リストに入った50人のうち38位タイのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、唯一の女子アスリートだ。
フェデラーの資産はテニスコート上で収めた成功に加えて、ナイキやロレックス、クレディスイスのようなブランドとのスポンサー契約による収入も含まれる。フェデラーはこうした企業のブランドアンバサダーを長年務めており、彼の人気は時と共に増す一方だ。フェデラーの純資産は、今後数年の間に飛躍的に増すものと見込まれている。13億8000万ドル(約1842億円)という純資産額によりアスリート長者番付9位となったフェデラーは、蓄積した財産という点ではライバルのナダル(28位)とジョコビッチ(41位)を大きく引き離している。トップ50リストにはテニス選手としてはフェデラー、ナダル、セレナ、ジョコビッチのほかに、アンドレ・アガシ(アメリカ)が40位に入っている。
テニスコートでの成功により、フェデラーは世界で最も市場価値の高いスポーツ選手の一員となった。増え続けるフェデラーの純資産は、彼の努力と献身、そしてファンやブランドからの人気といったものの証左である。賞金やスポンサー料、出演料などの収入により、フェデラーは現役中に10億ドル(約1336億円)を稼いだ初めてのテニス選手となった。
2020年以降はわずか19試合しか出場せず、2021年「ウィンブルドン」の後は怪我のため一切試合に出ていないが、フェデラーの人気が衰えることはなく、これまでの功績のおかげでスポンサー契約も継続している。2022年のフェデラーの収入は、約9060万ドル(約121億円)であった。
Sporticoによるアスリート長者番付トップ10と、トップ50に入ったテニス選手は以下の通り。
1.マイケル・ジョーダン(アメリカ、バスケットボール)33億ドル(約4400億円)
2.タイガー・ウッズ(アメリカ、ゴルフ)25億ドル(約3334億円)
3.アーノルド・パーマー(アメリカ、ゴルフ)17億ドル(約2267億円)
4.ジャック・ニクラス(アメリカ、ゴルフ)16億3000万ドル(約2174億円)
5.クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル、サッカー)15億8000万ドル(約2107億円)
6.レブロン・ジェームズ(アメリカ、バスケットボール)15億3000万ドル(約2043億円)
7.リオネル・メッシ(アルゼンチン、サッカー)14億8000万ドル(約1976億円)
8.フロイド・メイウェザー(アメリカ、ボクシング)14億1000万ドル(約1882億円)
9.ロジャー・フェデラー(スイス、テニス)13億8000万ドル(約1842億円)
10.フィル・ミケルソン(アメリカ、ゴルフ)13億6000万ドル(約1816億円)
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28.ラファエル・ナダル(スペイン)6億6000万ドル(約881億円)
38T.セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)6億ドル(約801億円)
40.アンドレ・アガシ(アメリカ)5億9000万ドル(約788億円)
41.ノバク・ジョコビッチ(セルビア)5億7500万ドル(約768億円)
※為替レートは2023年3月14日時点
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2018年「全豪オープン」のトロフィーを持つフェデラー
(Photo by Michael Dodge/Getty Images)