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名コーチが選ぶベストサーバートップ5とは。キリオスは何位?

2022年「楽天ジャパンオープン」でのキリオス

セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を始めとする多くのトップテニス選手を育て上げた名コーチ、パトリック・ムラトグルー氏が、ATP(男子プロテニス協会)ツアーで活躍する選手の中で特に優れたサーブを打つ選手たちを5人ピックアップして紹介した。スポーツウェブメディアのSportskeedaが伝えている。

ムラトグルー氏によると、男子ツアーで最も素晴らしいサーブを持つのはニック・キリオス(オーストラリア)だという。キリオスのサーブは彼の戦術の要であり、対戦相手にはリターンが非常に難しい選手だ。現在の選手たちは昔の選手よりずっとリターンが上手くなっている。それでもなおトップ選手らがキリオスのサーブを返せないのを何度も目撃したムラトグルー氏は、キリオスのサーブをNo.1として挙げた。

「キリオスがNo.1だ。なぜなら、現在の選手たちはずっとリターンが上手くなっているからで、今日彼の右に出る者がいないのは疑いようもない」とムラトグルー氏はInstagramに投稿した動画の中で語った。

ムラトグルー氏が3位に推したのは、元世界王者のアンディ・ロディック(アメリカ)だ。ロディックのサーブは特に強烈だったと讃えた。

「アンディのサーブの打ち方は、テニス史上一番強烈だった」

2位となったのはジョン・イズナー(アメリカ)。昨年7月に、ATPツアー史上最多のサービスエース記録を打ち立てた。ムラトグルー氏は、「ウィンブルドン」でイズナーがニコラ・マウ(フランス)と11時間を超える試合をしたことに触れ、ずば抜けた安定性をもつサーブを打つことができる根拠とした。

「彼(イズナー)はテニス史最長の試合をして、8時間連続でブレークされなかった」とムラトグルー氏は解説した。

4位は長身のイボ・カルロビッチ(クロアチア)、そして5位にはテニス界のレジェンド、ピート・サンプラス(アメリカ)を挙げた。ムラトグルー氏は、カルロビッチの恵まれた体格から繰り出されるサーブ、そしてサンプラスの予測不能なサーブが彼らの輝かしいキャリアを築いたと説明した。

「カルロビッチは身長のおかげで(2m11cm)、サーブを軸とした素晴らしいキャリアを築くことができた。ピートは最も予測不能で読みづらいサーブを、ファーストでもセカンドでも打つことができた」

ムラトグルー氏がこのリストを発表すると、すぐに多くのコメントが寄せられた。さまざまな意見がある中、リアム・ブローディ(イギリス)は昨年引退したロジャー・フェデラー(スイス)がトップ5に含まれていないことに異を唱えた。

「フェデラーはこのリストに入るべきだ。最も見事に過小評価されているサーブだよ。史上最も過小評価されているサーバーは、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)だけどね」とブローディはTwitterに綴った。

今回史上最高のサーバーとして名の挙がったキリオスだが、膝の手術からの回復が遅れ、「ATP1000 インディアンウェルズ」と「ATP1000 マイアミ」も欠場。1月中旬に手術をして以降は療養を続けており、今シーズンまだ一度も試合に出場していない。キリオスはクレーコートを苦手としているため、今後どのタイミングで復帰するのかは不透明のままだ。力と技を兼ね備え、時に股抜きアンダーサーブまで織り交ぜる彼の「最高の」サーブを、早くまた実戦で見たいものだ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2022年「楽天ジャパンオープン」でのキリオス
(Photo by WOWOWテニスワールド)

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