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国際テニス殿堂の新会長はマッケンロー弟。CEOの後任も決定

2021年「レーバー・カップ」でのパトリック・マッケンロー(左は兄のジョン)

国際テニス殿堂では昨年8月に元世界女王のキム・クライシュテルス(ベルギー)が名誉会長に就任したのに続き、この度、会長とCEOの後任も発表され、前者の後釜は元世界王者ジョン・マッケンロー(アメリカ)の弟でテニスアナリストを務めるパトリック・マッケンロー(アメリカ)が務めることがわかった。米スポーツメディア ESPNなど複数のメディアが報じている。

新会長のマッケンローは、現役時代に1989年の「全仏オープン」男子ダブルスで優勝し、「デビスカップ」のアメリカ代表チームのキャプテンを2000年から2010年まで務めていた。さらに、昨年トッド・マーティンが辞任してから空席となっていたCEOの後任として、10年間アメリカテニス協会(USTA)財団の最高責任者を務めてきたダン・フェイバーが選ばれている。

フェイバーは20年以上にわたってアメリカテニス界の発展に貢献し、過去10年間で財団の収入を1400万ドル(約18億8000万円)増やすことに成功。CEO就任にあたってフェイバーはこう述べている。「私は生涯を通じてテニスと教育に情熱を傾けてきた。テニスとそのチャンピオンたちの歴史を通して、コート内外のリーダーたちにインスピレーションを与える機会が得られたことに非常に興奮している。ニューポートで熱心な理事会、殿堂入りした方々、グローバルパートナー、革新的なスタッフとともに働くことを楽しみにしている」

一方、ESPNのアナリストを中心としてメディア界での活躍に加え、選手やテニス関係者との幅広いネットワークを持つマッケンローは、それらを生かし、テニス界との関係やパートナーシップに大きな重点を置きながら国際テニス殿堂の戦略の遂行を主導するという。マッケンローは正式に5月1日に着任した後も引き続きアナリストや「レーバー・カップ」でチーム・ワールド(世界選抜)の副キャプテンを務める。

世界規模でテニスの発展を目指す国際テニス殿堂は、ニューポートにある博物館の有効活用や、テニスの豊かな歴史を時代に合った形で伝えることなどを具体的な目標として掲げている。

昨年にスタン・スミス(アメリカ)の後を継いで名誉会長になったクライシュテルスは、「国際テニス殿堂での新しい役割において、ダンとパトリックと一緒に仕事ができることにワクワクしている」とコメント。「二人ともテニスに対する情熱と、この業界に関する貴重な知識と経験を持っている。彼らとともに殿堂の視野を広げられるのが楽しみだわ」

3度の現役引退を経験し、2017年に国際テニス殿堂入りを果たしているクライシュテルスは幅広い世代の選手との繋がりを持ち、その役割は「公には大使役として組織を代表し、現役選手たちをテニスの歴史や国際テニス殿堂とつなげることに重点を置く」とされている。また、理事会の一員で殿堂入り選手の副会長に指名され、自身も殿堂入りしているジジ・フェルナンデス(プエルトリコ)も、クライシュテルスとともに殿堂入り選手たちのコミュニティを育成する。

※為替レートは2023年3月13日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「レーバー・カップ」でのパトリック・マッケンロー(左は兄のジョン)
(Photo by Carmen Mandato/Getty Images for Laver Cup)

WOWOWテニスワールド編集部

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