ロジャー・フェデラー(スイス)が広告塔を務めるスイスのスニーカーメーカーOnが、新しいシューズを発表。今回発売されるのはフェデラーが使用していたTHE ROGERの新作で、クレーコートに特化したテニスシューズだ。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。
フェデラーは2019年の11月にOnの株主となり、THE ROGERが発売されたのはその数ヶ月後の2020年7月。以降、THE ROGERはOnを代表するブランドとなり、これまで幾つもの商品が発表されてきた。
中でも、THE ROGER ProはOnが初めて開発したテニス専用のシューズ。その最新作となるのが先日発表されたTHE ROGER Pro Clayだ。OnがInstagramに投稿した動画では、フェデラーが新作のシューズをはいてクレーコートで練習する様子が映されており、キャプションには「クレーを極めろ。クレーコートに特化したロジャー・フェデラーの象徴的なテニスシューズ、THE ROGER Pro Clay発売」と綴られている。
Onの公式ウェブサイトによると、THE ROGER Pro Clayはアウトソール全面にヘリンボーンパターンを施しているため、選手がクレーコートでスライドしやすくなっているという。
「THE ROGER Pro Clayのアウトソールは全面ヘリンボーン仕様で、クレーが溝の中で動くようになっており、グリップを失わずに安定した、かつコントロールの効いたスライドをすることが可能になる。この新しいアウトソールはさらなる摩擦を引き起こし、足裏の中央を守ることができる。そして足指部分にはやや余裕を持たせ、プロ選手のようにスプリントからスライドへと移行することを可能にする」と書かれている。
さらに、Onはフェデラー自身も開発に加わったことを明かした。今回のスニーカーは特にスライドのしやすさ、動きの移行のしやすさにこだわったそうだ。
「世界最高のクレーコートプレーヤーの一人がデザインに関わって、いいものができないはずがありません。柔らかいサーフェスでのパフォーマンスを最大限発揮できるよう設計されました。THE ROGER Pro Clayは、クレーでのプレーで最も重要となる、安定し信頼できるスライドとスムーズな移行を実現するために開発されました」
フェデラーは株主として金銭面で援助するだけでなく、フラッグシップ店舗を訪れたり、プロモーションに携わったりとスイス生まれのシューズ会社を全面的に支援し続けている。
他にも、最近フェデラーがプロモーションに関わった新商品がある。ラケットメーカーWilsonの新商品ProStaff V14だ。ProStaffはフェデラーが長年愛用したモデルで、選手の反応を正確にボールに伝えることが重視されていた。YouTubeにWilsonが投稿した動画でフェデラーは、「僕がツアーで[このラケットを]デビューさせられないのは本当に残念だ。その正確性は今回も随一さ。僕がこれまで使ってきたProStaffと同様に、皆さんも新しいバージョンを楽しんで使ってもらえると確信しているよ」と太鼓判を押している。
昨年、フェデラーが引退の場として選んだ「レーバー・カップ」。今年はカナダのバンクーバーで行われるが、すでに今年の大会用に公式SNSアカウントが作られ、投稿がされている。先日、フェデラーはそのうちの一つに反応。
Instagramのストーリーで「バンクーバーで皆さんに会えることを楽しみにしています」と投稿したフェデラーだが、どういう形で大会に関わるのかは明らかにしなかった。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2021年「全仏オープン」でのフェデラー
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)