「ATP1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8日~3月19日/ハードコート)で世界ランキング103位のダニエル太郎(日本/エイブル)が2回戦に進出した。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが報じている。
予選から勝ち上がったダニエルは、本戦1回戦で通算対戦成績が1勝6敗の世界79位ロベルト・カルバレス バエナ(スペイン)と対戦。相手にブレークチャンスすら与えず第1セットを取ると、第2セットでは第4ゲームで訪れた3度のピンチをしのいだ直後にブレーク。第10ゲームで迎えたサービング・フォー・ザ・マッチは決められなかったものの、続く2ゲームを連取し、6-1、7-5で勝利した。
ダニエルは試合後に水風呂に浸かっている動画をTwitterに投稿。「本戦2回戦へ!今日が1番良いプレーができました!」と勝利を喜んだ。2回戦では第20シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)と対戦する。ベレッティーニに対しては2018年の初対戦で勝利したが、以降は3連敗中だ。
元世界6位のガエル・モンフィス(フランス)は初戦敗退。怪我もあって2022年8月以来離脱していた彼はプロテクトランキングで出場したが、7ヶ月ぶりの公式戦で5回のダブルフォールトを含めてミスを重ねてしまい、世界87位のジョーダン・トンプソン(オーストラリア)に3-6、1-6のストレートで敗れた。「身体の調子はいいし健康だ」と大会前に語っていたモンフィスが、自国で開催される「全仏オープン」(フランス・パリ/5月28日~6月11日/クレーコート)に向けて調子を上げていけるか期待したい。
同じくプロテクトランキングを使った元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)は予選勝者の世界186位アレキサンダー・ブキッチ(オーストラリア)にフルセットの末に勝利。試合序盤、「数日前からまるでブロックされたように聴こえない」という左の耳の手当を受ける場面もあったが、2019年以来4年ぶりに出場したインディアンウェルズでの勝利を手にしている。
ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア)は世界68位のアドリアン・マナリノ(フランス)との接戦を落として1回戦負け。第1セットを先取したティームは続く第2セットで4-1とリードしていたものの、そこから5ゲームを連取されてこのセットを失う。第3セットでは先にブレークされながらも追いついてタイブレークに持ち込んだが、5-3から4ポイントを連取されて試合終了に。ティームは今季出場した7大会でまだ1勝と、苦しい時期が続いている。
そのほかには、元世界王者のアンディ・マレー(イギリス)、世界56位で21歳のジャック・ドレイパー(イギリス)、「全豪オープン」ベスト8で世界41位の20歳ベン・シェルトン(アメリカ)らが2回戦へと駒を進めている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「ATP1000 インディアンウェルズ」でのダニエル太郎
(Photo by George Walker/Icon Sportswire via Getty Images)