• 【実際の動画】サカーリとノリーのラリーにチチパスが割って入る！

• 【実際の動画】フリッツのシフィオンテク強襲ショット

• 【実際の動画】サバレンカ／フリッツ組が優勝！バドーサがブランケットハグ

• 【実際の写真】カメラマンが捉えた“サバドーサ”の仲良しっぷり

今年で4回目を迎えた「アイゼンハワーカップ」では、初めて混合ダブルスの試合が行われた。男女のトップ選手たちによる8組のペアが出場し、トーナメント形式で行われた試合は10ポイントのタイブレークで勝負を決めるTie Break Tens（タイブレーク・テンズ）が採用された。

ベスト4進出をかけた初戦では、混合ダブルスの経験が豊富なマリア・サカーリとステファノス・チチパスのギリシャ組が、直前に怪我で欠場となったエマ・ラドゥカヌ（イギリス）の代わりに出場したパウラ・バドーサ（スペイン）とキャメロン・ノリー（イギリス）のペアに勝利。サカーリとノリーの間でしばらく続いたラリーにチチパスが無理矢理割って入り、最後は4人全員がコート中を駆け回るプレーが観客を沸かせている。

イガ・シフィオンテクとフベルト・フルカチュのポーランド組は隙のない連携プレーでレイラ・フェルナンデスとフェリックス・オジェ アリアシムのカナダ組に勝利し、ともに昨年のグランドスラムで2度準優勝となったオンス・ジャバー（チュニジア）とキャスパー・ルード（ノルウェー）がジェシカ・ペグラとトミー・ポールのアメリカ組を下した。

残る1カードでは、アリーナ・サバレンカ（ベラルーシ）とテイラー・フリッツ（アメリカ）がベリンダ・ベンチッチとスタン・ワウリンカのスイス組に快勝。ペアの愛称が「恐怖のフォアハンドチーム」であるサバレンカとフリッツはその名の通り、強烈なフォアハンドが強みだが、この試合ではビッグサーブが炸裂した。

続く準決勝では、シフィオンテク／フルカチュ組とサカーリ／チチパス組がそろってレベルの高いプレーを披露したが、決勝への切符はポーランド組の手に。もう一つの準決勝でジャバー／ルード組を退けたサバレンカ／フリッツ組は勢いそのままに、決勝でもシフィオンテク／フルカチュ組を破って頂点に立った。二人は賞金の20万ドル（約2700万円）を自分たちが希望する団体に寄付することができる。

決勝では、フリッツが前衛にいたシフィオンテクの正面を狙うようなショットを打ったことで会場からブーイングが起きる場面もあった。しかし全体的には和気あいあいとした雰囲気に包まれており、見事なリバースサーブを決めたフリッツにサバレンカが敬意を表してお辞儀する一幕も。「本気で優勝を狙っていた」フリッツは、全身黒のペアルックが勝利のカギだったと話す。フリッツはこれから男子シングルスでタイトルを防衛できるかが注目される。

3月ながらもダウンジャケットを着用する観客もいるほど冷え込んだこの日は、大きなブランケットが配られ、選手たちはそれを存分に活用した。ペグラはコートサイドに置かれた椅子のひじ掛けに足を上げながら全身をブランケットで覆ってリラックス。仲良しのバドーサとサバレンカはブランケットをケープのように肩からかけてコートサイドで踊る姿が大会公式Instagramに投稿されており、サバレンカが優勝すると二人はブランケットにくるまってハグを交わした。“サバドーサ（Sabadosa）”の名で親しまれるほど仲の良いバドーサとサバレンカは、練習中に恋人同士のような姿も見せている。WTA（女子テニス協会）公認のカメラマンが、互いのお尻に手を添えながら並んで歩く二人の後ろ姿を撮影し、その写真を「コメントはバドーサとサバレンカに任せる」と添えてTwitterに投稿。これをリツイートしたサバレンカは、「一応言っとくけど、二人とも彼氏がいるわ」とカメラマンのフリに応えた。そんな二人の練習の締めは恒例の握手に留まらず、サバレンカはネットをまたいでバドーサをギュッと抱きしめると、そのまま彼女を持ち上げている。

※為替レートは2023年3月9日時点

（WOWOWテニスワールド編集部）

※写真はカメラフレームに収まりきらないほど豪華メンバーが集った「アイゼンハワーカップ」（右端がフリッツとサバレンカ）
(Photo by Julian Finney/Getty Images)