男子・女子選手が一緒に参加するシーズン最初のツアー大会「ATP/WTA1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月8日~3月19日/ハードコート)。その本戦開幕に先駆けて予選が行われ、世界ランキング103位のダニエル太郎(日本/エイブル)が本戦へのチケットを手にしている。
ダニエルは第17シードとして出場した予選の1回戦で世界218位のNick Hardt(ドミニカ共和国)に5-7、6-1、6-4の逆転勝利、続く2回戦では第7シードのアレクセイ・ポプリン(オーストラリア)に第2セットを奪われながらも6-4、4-6、6-1で勝利した。これでインディアンウェルズ大会出場は5大会連続5回目。最高成績は2018年の3回戦進出となる。
「予選突破!今日もタフマッチでした。本戦1回戦はまた明日です。応援よろしくお願いします!」と予選突破後にツイートしていたダニエルは、本戦1回戦では世界79位のロベルト・カルバレス バエナ(スペイン)と対戦する。二人のツアーでの対戦成績はダニエルの1勝2敗。2010年代前半にフューチャーズ大会でも4度顔を合わせており、その時はダニエルがいずれも敗れている。
なお、日本人選手ではダニエルのほかに3人予選に参加していたが、世界122位の綿貫陽介(日本/フリー)と世界813位の杉田祐一(日本/三菱電機)は1回戦、世界138位の日比野菜緒(日本/ブラス)は2回戦で敗れた。
今年の「ATP1000 インディアンウェルズ」では、昨年に続いて入国規制により世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が不在に。さらには、前回準優勝のラファエル・ナダル(スペイン)が負傷欠場となる。しかしそれ以外のトップ選手はそろっており、ここしばらく怪我でプレーしていなかった世界2位のカルロス・アルカラス(スペイン)と世界3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)が第1・第2シードとしてエントリー。
また、世界34位の西岡良仁(日本/ミキハウス)も第29シードでの出場となり、1回戦は免除される。初戦となる2回戦では、世界89位のダニエル エライ・ガラン(コロンビア)と予選勝者の世界97位クリスチャン・ガリン(アルゼンチン)の勝者と対戦する。
そのほかには、元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア)や元世界8位のジャック・ソック(アメリカ)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場、そして怪我もあって2022年8月以来公式戦に出場していなかった元世界6位のガエル・モンフィス(フランス)や元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)がプロテクトランキングを使って加わっている。
一方の女子では、ドーピング疑惑により出場停止中の世界19位シモナ・ハレプ(ルーマニア)を除いたトップ20選手が全員参加。2月に手術を受けた世界4位のオンス・ジャバー(チュニジア)も1ヶ月半ぶりに復帰する。
昨年は37連勝中だった世界女王イガ・シフィオンテク(ポーランド)がこのインディアンウェルズとマイアミの“サンシャイン・ダブル”を制したが、今年第1シードとして臨む彼女が1990・1991年のマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)以来に連覇を果たすのか、それとも第2シードで全豪女王のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)、「全豪オープン」でシフィオンテクを下した第10シードのエレナ・ルバキナ(カザフスタン)らがそれを阻むのだろうか。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「ATP500 アカプルコ」でのダニエル太郎
(Photo by Marcos Dominguez/Jam Media/Getty Images)