「全豪オープン」2回戦で第6シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)に惜敗したディアナ・シュナイダー(ロシア)に注目が集まっている。女子テニス界のレジェンド、マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)も称賛するロシアの新星とは。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。
現在18歳、左打ちのシュナイダーは今年の「全豪オープン」で予選を勝ち上がり、グランドスラムの本戦に初出場。1回戦では元世界ランキング71位のクリスティーナ・クコバ(スロバキア)を7-6(6)、7-5で倒し、グランドスラム初勝利。2回戦では世界6位のサカーリを相手に第3セットまでもつれる接戦を演じた。試合はサカーリが制したものの、トップクラスの選手を苦しめた勢いのある若手として、シュナイダーは脚光を浴びた。
この素晴らしい活躍により、シュナイダーは世界ランキングトップ100入りを果たした。シュナイダーは昨年からノースカロライナ州立大学の選手としてプレーしているが、大学テニスを続けながらプロテニスの大会にも出場している。このように大学テニスとプロテニスを両立させている女子選手は非常に珍しく、実に30年ぶりのことだ。
ナブラチロワはモチベーション溢れるシュナイダーを称え、次のようにTwitterに投稿。「彼女はやる気に溢れている。彼女の名前を覚えておいて!」
先日New York Timesのインタビューに答えたシュナイダーは、ありのままの自分でいることを心地よく感じているという。「全豪オープン」で結果を残し、トップ100入りも果たした後で大学テニスを続けることに対しては、厳しい批判の声もあった。それでもシュナイダーは自身の決断に満足している。
「全て正しいことをやっていると自分の頭で理解している。ただもちろん人から意地悪なことを言われると、心や魂が傷つく。でも、自分のやり方でやろうとしているだけ」
先週、「WTA250 モンテレイ」でシュナイダーは「全豪オープン」後初のツアー大会に出場。しかし、1回戦で対戦した第4シードのエリース・メルテンス(ベルギー)に第1セットから押され、0-6、4-6で敗れてしまった。
昨年1年間で世界875位から109位までランキングを上げたシュナイダーには、これも貴重な経験だ。一方でシュナイダーは大学テニスの舞台で活躍し、今年に入って既に3度も大西洋岸カンファレンスの「今週の最優秀選手」に選ばれている。シュナイダーの今後に期待しよう。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全豪オープン」でのシュナイダー
(Photo by Robert Prange/Getty Images)