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20歳で全仏オープンを制したオスタペンコ、周囲からの期待やプレッシャーに慣れるのに6年かかった?

2022年「全仏オープン」でのオスタペンコ

エレナ・オスタペンコ(ラトビア)は、世界ランキング47位、大会中に20歳になった2017年の「全仏オープン」で、第3シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)を決勝で破って優勝。だがその後の周りからの大きな期待に対処するのは簡単ではなかったと明かした。スポーツウェブメディアSportskeedaなどが報じている。

2017年の「全仏オープン」にノーシードで出場したオスタペンコは、優勝に至る道のりでオリンピック金メダリストのモニカ・プイグ(プエルトリコ)、元全米女王サマンサ・ストーサー(オーストラリア)、元世界女王カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)らも撃破し、ラトビア人選手として初めてグランドスラムシングルスのタイトルを獲得。また四大大会でツアー初タイトルを獲得した選手としては、1979年以降で最年少であった。

今年の「全豪オープン」で、オスタペンコは第7シードの18歳ココ・ガウフ(アメリカ)を7-5、6-3のストレートで破り、同大会では初めて、グランドスラムでは2018年の「ウィンブルドン」以来4年半ぶりにベスト8進出を果たした。

現在25歳のオスタペンコは試合後に、とても若い時に突如として有名になったことが自分の心理にどのように影響したのかに触れ、パリでの優勝の後には全ての大会で勝つことを誰もが期待していたと話した。元世界5位のオスタペンコは、これに伴うプレッシャーは計り知れなかったと言い、そもそも自分は人間なのだからそんなことは不可能だと人々が気付かないことを嘆いた。

「私が全ての大会で優勝することを誰もが期待しているようなものだった。とんでもないわ。自分は相変わらず人間で、毎日絶好調ということはあり得ない。それに慣れるのにしばらく時間がかかったわ」

さらにオスタペンコは、母国でとても有名になって過剰に注目されるようになり、それに適応するのに時間を要したと明かした。「コートの外でも至るところですごく注目された。写真撮影とかそういう類のこと。自分の国で、それまでより有名になった。誰もが自分を見ている。もちろんそれは素晴らしいことだけれど、それに慣れるには時間が必要だった」

「自分が感じることや自分で対処すべきことが多かった。多分、みんなに勝ちを期待されているから、そういうことを乗り越えようと努めないといけなかった。そうしたら、もうどのくらいかしら、6年も経っていたのよ」

だがオスタペンコは近年はあまり結果を残せていないものの、グランドスラムで終盤まで勝ち進むための自分の能力を疑ったことは決してないと明言した。「全仏オープン」優勝を機に自分の人生はずいぶん変わったと認めながらも、それと同時に、調子のいい日には誰にでも勝てるといつも信じていたとオスタペンコは言う。

「本当にそれを疑ったことはないわ。私の人生は大きく変わったから、起こったことに本当の意味で慣れるまでには数年かかった。すごく若かったから、19歳から20歳になったところだった。でも私はいつも自分のテニスを知っていたし、それを信じていた。いいプレーができれば、ほとんど誰にでも勝てる。安定したプレーができるようにもっと取り組もうとしていたの。特にシーズン前の期間にね。ただコートに出て行って自分プレーをする。今週はそれが結構うまくできていると思うわ」

「全豪オープン」の準々決勝で、オスタペンコは昨年の「ウィンブルドン」覇者であるエレナ・ルバキナ(カザフスタン)に2-6、4-6で敗退。大会後に世界12位まで浮上したランキングは、今はまた26位まで下がってしまっている。今後のオスタペンコの活躍に期待しよう。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2022年「全仏オープン」でのオスタペンコ
(Photo by Alex Pantling/Getty Images)

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