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罰則を科されたブブリクが怒り「コーチングのルールを明確にすべき」

2022年「全仏オープン」でのブブリク

先週「ATP250 マルセイユ」の準々決勝でオンコート・コーチングの罰則を科されたアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)が、ATP(男子プロテニス協会)に対して不満を漏らした。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。

ベスト8に勝ち残ったブブリクはグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦、試合はブブリクの勝利で終わった。この試合で問題となったのが、ブブリクが試合を中断し、コーチのアルテム・スプルノフ氏とサーブについて相談したことだった。

ATPは2022年半ばよりオンコート・コーチングを許可しており、この行動は何も問題ないはずだった。だが、ブブリクとコーチの会話を主審のアルノー・ガバ氏が遮った。ガバ氏はこの状況を許容できないと判断し、ブブリクにコーチング違反を言い渡した。

ブブリクはこの判断に激怒。その後の記者会見でも苛立ちを隠さなかった。主審はブブリクに、オンコート・コーチングは話し合いの形を取ってはならないと伝えたそうだが、全てのコート上のコーチングは話し合うことを必要とすると考えるブブリクは主審の考えに反論。

自分はコーチの言うことを素直に聞くタイプではないため、コーチの言葉に対して何かしらの反応をする、つまり話し合うことになってしまうと自論を展開した。

「[コーチングが]話し合いであってはならないと言われた。でも、もし僕が質問したら?コーチにこうしろと言われて、僕はそうは思わないと言ったら?今回はそれが起こった。僕は彼にサーブがうまくいかないと伝えて、彼はそのままボールの投げ上げ方を変えてみろと言った。僕がそうは思わない、と言ったらコーチング[違反]をくらったんだ」とブブリクは罰則を受けた状況を説明した。

さらに、ブブリクはATPがルールを明確にすべきだとして、オンコート・コーチングが認められているなら、その全てが認められるべきだと主張した。

「ATPはルールを明確にするべきだと思う。コーチングを認めるなら、そのまま認めるべきだ!プレーを妨害しているわけじゃない。そのために僕はサイドチェンジの前に40秒立っていたんだから」

「僕は試合を中断したいがために誰かと話すような人間じゃない。“足を曲げろ”とか叫ばれるだけでコーチングされるような人はいないよ。もしかしたらいるのかもしれないけど、僕はそうじゃない」

怒りのおさまらないブブリクは、ATPが自分たちのルールを把握していないと非難し、許可された行動をしているのに罰則を受けるのは馬鹿げていると語気を強めた。

ブブリクは例として時間超過違反を引き合いに出し、オンコート・コーチングも時間の管理も、主審の裁量に任せられていると指摘。ブブリクによると、時間をかけすぎていると罰則を言い渡す審判もいれば、厳しく管理しない審判もいるという。

「彼らは自分らのルールもわかっていない。僕はコーチング[違反]を受けると分かっていた。コーチングを許可しておきながら、コーチングを規則違反だと判断するなんて馬鹿げてる」

「ATPのルールはそういうところがある。誰も、何のために作られたのか、なぜそういうことが起こっているのか理解していない。例えば時間超過違反でも、違反を取る人がいれば、取らない人もいる。誰にも分からないんだ」とブブリクは理不尽に見える現状を訴えた。

ブブリクは、今後ATPと話し合う場を設け、今後の方向性についてはっきりとした見通しを持っておきたいと語った。

「今後どうなるかだ。でも、後で僕らはATPと話し合うつもりさ。今後どうなっていくのか、はっきりとした見通しを持っておきたいから。彼らは色々変更する必要がある」

ブブリクは「ATP250 マルセイユ」で昨年9月以来となる準決勝に進出し、後に優勝した第1シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)に敗れた。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2022年「全仏オープン」でのブブリク
(Photo by Adam Pretty/Getty Images)

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