ニュース News

シフィオンテク破ってドバイを制したクレイチコバ、今後に自信

「WTA1000 ドバイ」でのクレイチコバ

元世界ランキング2位のバーボラ・クレイチコバ(チェコ)は先週、決勝で世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を破って「WTA1000 ドバイ」を制した。WTA(女子プロテニス協会)公式ウェブサイトがクレイチコバの今の心境を報じている。

クレイチコバは「WTA1000 ドバイ」の2回戦で第7シードのダリア・カサキナ(ロシア)、準々決勝で今年の「全豪オープン」チャンピオンで第2シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)、そして準決勝で第3シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)といったトップ10の選手を3人破って決勝へと進んだ。最後はシフィオンテクに6-4、6-2のストレート勝利を収めて初の1000大会のタイトルを手にし、シングルスの通算優勝回数を6に伸ばした。昨年は体調面で苦戦を強いられたクレイチコバにとって、ひと際喜びの大きいタイトル獲得となった。

2021年の「全仏オープン」でシングルスとダブルスの両方で優勝を飾ったクレイチコバは、その年の「全米オープン」と翌2022年の「全米オープン」でベスト8入りを果たし、2022年2月に自己最高となる世界2位に到達。ところが、昨年の「WTA500 ドーハ」で負った肘の怪我により約3ヶ月ツアーを離脱することに。ようやく復帰が叶った「全仏オープン」ではシングルスで初戦敗退を喫し、ダブルスでは初戦が始まる前に新型コロナウイルスの検査で陽性判定が出たことで一戦も戦わずに棄権することに。その後もしばらくは序盤での敗退が目立ったが、シーズン終盤に「WTA250 タリン」と「WTA500 オストラバ」で立て続けに優勝し、「自分のテニスの感覚を再び感じられるようになった」とクレイチコバは当時を振り返っている。

そんなクレイチコバは、先週行われた「WTA1000 ドバイ」の優勝後の記者会見で「今週は最高のテニスができたと思う。自分のテニスをすることができただけでなく、緊張を抑え、コート上で起こったことすべてを楽しむことができたから、すごく満足している」と語った。この一週間の中でも相手のマッチポイントを4度しのいだカサキナとの2回戦が大きな自信になったという。クレイチコバはWTAのポッドキャスト番組に出演した際にも「今週は(運も実力も)すべてがうまくはまって、特にダリアとの試合ではやっと運を味方につけることができたわ。そこからはよりテニスを楽しむことができたし、試合をする度に良くなっているという実感が持てた」と述べている。

クレイチコバは今回の優勝を2021年の「全仏オープン」と比較してこうも話している。「“全仏オープン”の時の私はまだルーキーみたいなもので、もちろん優勝したことの達成感は大きかったけど、それを心から喜んだり、どうして優勝できたのかをじっくりと考えたりする余裕はなかった。それに比べてこの大会では自分のテニスをより理解できていたと思う。それに、あの時のパリよりも今週の対戦相手の方がランキングも高かったから、トップ選手にも勝てるという自信を得られたわ」

これで昨年の「WTA500 オストラバ」の決勝に続いてシフィオンテクに2連勝(通算2勝2敗)しているクレイチコバは、シフィオンテクについてこう話す。「彼女があの若さで成し遂げていることすべてが私のやる気を引き出してくれるの。彼女と一緒に練習したり、試合で対戦できるのはすごく嬉しいこと。私にとって大きなチャレンジね。対戦する時は観客席がいつも満員で、とても素晴らしい雰囲気の中でプレーできるから、それを楽しんでいるわ」

今月27日のランキング更新で世界30位から世界16位に浮上したクレイチコバは、今後について「強い選手がたくさんいるからチャレンジを楽しみにしているわ。一番大事なのは健康でいることね。それさえできれば、最高のレベルでプレーできると信じている」と自信を見せている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「WTA1000 ドバイ」でのクレイチコバ
(Photo by Christopher Pike/Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. シフィオンテク破ってドバイを制したクレイチコバ、今後に自信