2023年の「全豪オープン」で初のグランドスラムタイトルを獲得したアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)にとって、目下の最優先事項は世界ランキング1位に到達することだ。ランキングポイントでは世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に大きく水をあけられていることから、これがどれほど難しい課題であるかは認識している。しかし24歳のサバレンカは、いつかこれを実現すると心に決めている。スポーツウェブメディアSportskeedaなどが報じている。
世界2位のサバレンカは、夢のような2023年シーズン幕開けを飾った。すでに2つのタイトルを獲得し、試合でも長らく勝利を続けていた。シーズン最初に出場した「WTA500 アデレード」を制し、その後にメルボルンでキャリア最大の勝利を飾った。24歳のサバレンカは、「全豪オープン」の決勝で昨年の「ウィンブルドン」覇者であるエレナ・ルバキナ(カザフスタン)を4-6、6-3、6-4で下して優勝を果たした。
「WTA1000 ドバイ」出場に先立って行われたインタビューの中で、サバレンカは次の目標は世界ランキングの頂点に上り詰めることだと語った。
現在、サバレンカとシフィオンテクの間には4,800ポイントという大きな差がある。だがサバレンカはこの挑戦を受け入れ、思いもよらないことを実現したいと望んでいる。この課題の難しさは、サバレンカの世界1位への渇望をさらに強めるだけのようだ。サバレンカはまた、21歳のシフィオンテクが他の選手たちの基準を設定しているとして彼女を称賛した。
「それが一番の優先課題だと言える。本当にそれを実現したい。彼女(シフィオンテク)はとても好調で、他の誰よりも動きがいい。手ごわくて、本当に厳しいものになるでしょうけれど、だからこそすごく達成したい。不可能なように思えるからこそ、それを可能にしたい」
シフィオンテクは素晴らしい2022年シーズンを過ごし、シングルスで8タイトルを獲得したが、これには「全仏オープン」と「全米オープン」の2つのグランドスラムタイトルと、WTA1000大会での4つが含まれる。この努力により、シフィオンテクは2023年のローレウス世界スポーツ賞の年間最優秀女子選手賞にノミネートされている。
グランドスラム覇者となったサバレンカは、これから出場する大会に集中して努力を続け、過去の栄光に満足しないようにとチームから指導されていることを明かした。
「言われているのは、こういうこと。“そう、君はグランドスラム王者になった。それは最高だ。本当に素晴らしいことで、みんながこの上なく喜んでいる。でもそれはもう済んだことだ。君は努力を続けて、自分自身と周りの皆に、自分が正しい立場にあることを証明し続けなければいけない。そして努力を続けなければいけない”」
「自分を信じることを決してやめず、人生でどんなことが起ころうとも、どんな困難に直面しようとも、その理由は後でわかるということを理解しなければいけない。つまり、もし不調に陥っても、その先にはいいことが待っていると理解するの。ただ耐えて乗り越えれば、その時はやってくる」
サバレンカがたゆみない努力でその夢を叶えることができるのか、見守ろう。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全豪オープン」優勝トロフィーと記念撮影を行うサバレンカ
(Photo by Robert Prange/Getty Images)