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オペルカは腰の手術を受けて約半年コートから離れているが、本人はこれについて詳細を明らかにしていない。ビッグサーバーとして知られるオペルカは、4年ぶりに世界ランキング100位圏外へランクダウン。2019年1月に自身2度目のトップ100入りを果たしてから、ATP250大会で4度の優勝を飾っている。

1年前、オペルカは世界17位だったが、再びトップ20に戻ってくるにはかなりの努力が必要となる。昨シーズンは26位からスタートし、「全豪オープン」で3回戦に進出。その後、母国アメリカの大会に出場し、「ATP250 ダラス」と「ATP250 デルレイビーチ」で素晴らしい成績を残した。

「ATP250 ダラス」では、ジョン・イズナー（アメリカ）やジェンソン・ブルックスビー（アメリカ）らにタイブレークに持ち込まれながらもストレート勝利し、優勝を飾った。続いて出場した「ATP250 デルレイビーチ」では、8回ものタイブレークをくぐり抜け決勝に進出したが、あと一歩及ばずキャメロン・ノリー（イギリス）に敗れた。

「ATP1000 インディアンウェルズ」ではラファエル・ナダル（スペイン）相手に全力を尽くしたが6-7 (3)、6-7 (5)で敗戦。「ATP1000 マイアミ」では初戦の途中で棄権した。「ATP250 ヒューストン」ではニック・キリオス（オーストラリア）やイズナーを振り切り、シーズン2度目、キャリア4度目の優勝を飾った。

ヨーロッパのクレーシーズンに入り、オペルカの調子が落ち始める。「ATP250 ジュネーブ」では準決勝進出を果たしたが、「全仏オープン」を含む他の4大会では全て初戦敗退だった。グラス大会では「ウィンブルドン」で1勝したものの、他の2大会では初戦を突破できなかった。

オペルカは数週間の休養を挟んで8月に「ATP500 ワシントンD.C.」に出場。初戦ではデニス・クドラ（アメリカ）に勝利したが、続いて対戦したキリオスに6-7 (1)、2-6で敗れた。

大会後に腰の手術を受けたオペルカは、この試合を最後に2022年シーズンは全て出場を取りやめた。2023年に入って2ヶ月目だが、まだ復帰する様子はない。オペルカは今シーズン最初のマスターズ1000大会となる「ATP1000 インディアンウェルズ」と「ATP1000 マイアミ」で復帰できるよう調整をしているとされているが、練習コートにオペルカが現れたという情報はまだ聞かれていない。

オペルカの離脱が続く中、トップ5入りが確定しているテイラー・フリッツ（アメリカ）が同胞の療養が長引いていることを残念に思うとコメントした。

「ひどい話さ。去年、彼はすごくいいスタートを切って、とてもいいテニスをしていた。残念だよ。これは僕ら誰にでも、いつでも起こりうることだ。いつ、自分が8ヶ月も離脱しなきゃいけない状態になるかわからない。すごく悲しいよ。彼は僕の親友の一人だ。戻って来るのを楽しみにしている。彼が大会に出場していないから、一緒に過ごす時間が取れていない」

ただ、オペルカは療養しながらも他の選手たちをサポートしているようだ。2023年の「全豪オープン」で準々決勝に進出したトミー・ポール（アメリカ）は、遠方のオペルカから助言をもらっていたそうだ。

準々決勝後でその後優勝したノバク・ジョコビッチ（セルビア）に敗れたポールは、オペルカから対戦相手の情報をもらっていたと明かしていた。先日「デビスカップ」予選でアメリカ代表としてプレーしたポールは、ウズベキスタン戦を前にオペルカが再びアドバイスをくれたらいいのにと冗談めかして言った。

「［“全豪オープン”が］始まった時に、ライリーに対戦相手について色々とメッセージを送ると、彼は相手の情報を知らせてくれた。毎朝、試合前に起きると、特定の選手と対戦する時にどうしたらいいか長い文章を送ってくれていたんだ…明日またメッセージをしてみようかな！」

若手の活躍が目立つアメリカ男子テニス界だが、オペルカら選手たちは互いに支え合ってきたようだ。次世代を担うビッグサーバーの1日も早い復帰が待たれる。

（WOWOWテニスワールド編集部）

※写真は2021年「全米オープン」でのオペルカ
(Photo by Elsa/Getty Images)