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「史上最高に心優しい男」元コーチがレジェンド選手アガシを称賛

※写真は1998年マイアミ大会でのアガシ (Photo by Al Bello/Allsport)

アンドレ・アガシ(アメリカ)の優しさは誰にも劣らない、と元コーチのダレン・ケーヒル氏は言う。ケーヒル氏はアガシがテニス界の頂点を極める上で重大な役割を果たしたが、その恩を受けたアガシは、引退後に人道的な活動を行ってテニスの外の世界で多くの人々の暮らしを良くしてきた。

友人であり元テニス仲間であるアガシの、長年にわたるアンドレ・アガシ公益協会を通じた慈善事業を称えたケーヒル氏はまた、アガシのような心優しい人物を良き友人と呼べるのは栄誉なことだと語った。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。

アガシは自身の慈善団体を通じてアメリカで多数のチャータースクールを開設し、恵まれない子どもたちに教育の機会を与えてきた。グランドスラムのシングルスで8度の優勝を果たしているアガシは、全国的なチャータースクールの発展のために多額の資金を集めるターナー・アガシ・チャータースクール施設基金にも資金を提供している。

こうした功績と、アガシの現役時代にコーチを務めたという近しい関係を踏まえて、元世界ランキング22位のケーヒル氏はアガシを大いに尊敬している。

「引退後に彼が何をしてきたか。アメリカで教育を受けるお金がない子どもたちのために、100以上のチャータースクールを開校した。ラスベガスにも彼が開設した素晴らしいチャータースクールがある。ラスベガスに行くことがあれば見てみるべきだ。素晴らしいものだから」とケーヒル氏はポッドキャスト番組で語った。

「彼はもしかしたら史上最高に心優しい男かもしれない。だから、ただ一緒に時間を過ごしてテニスについて語り合うだけでも、彼が自分の友達だと言えることは本当に光栄なことだ」

ケーヒル氏の指導のもと、アガシは2003年に当時史上最年長の33歳で世界1位となった。アガシとの実り多き関係について振り返ったケーヒル氏は、アガシのチームに加わるのはケーヒル氏にとって大きなリスクであると多くの人が考えていたと明かした。そうした人々は、アガシのキャリアが下降の一途を辿っていくように感じていたという。

しかしケーヒル氏自身はともに過ごした最初の6週間が単純にとても楽しかったので、パートナーシップを延長することをリスクとは見なさなかった。

「アガシのチームに加わったのは、彼が32歳になってからだ。当時彼は手首に怪我をしていて、ほとんどの人はキャリアという意味では彼は下り坂に入っていると思っていたから、それはリスクだと考えていた。でも僕はまったくリスクだとは思わなかった。伝説的な選手と6週間を過ごす機会を得られて、それを楽しみにいていたことは間違いないよ」

ケーヒル氏はさらに、アガシのテニスIQにも話を向け、テニスについてアガシと同じように考える選手には会ったことがないと話した。元世界女王シモナ・ハレプ(ルーマニア)のコーチも務めたケーヒル氏によると、アガシはツアーでの対戦相手を独特な形で分析し、ある選手と対戦する前には可能な限り細かなことまで全てを知りたがることが多かったという。

「彼は僕をがっかりさせなかった。素晴らしい男だったし、今もそうだ。試合の分析方法を見ていると、彼の脳の働きはかなり独特で、他の選手で同じような人は見たことがない。相手選手について50個も質問をするんだ。その選手が何をして、どんな傾向があるかということについてね」

アガシ自身も、引退後に少しコーチ業に手を出した。2017年にはノバク・ジョコビッチ(セルビア)のチームに短期間参加し、その後グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)のために働いたこともある。だが現役を引退した後は、ほとんど人道的な活動に集中している。アガシはまた、野球選手として成功することを目指す息子のジェイデンくんのキャリアにも熱心に気を配っている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は1998年マイアミ大会でのアガシ
(Photo by Al Bello/Allsport)

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