世界ランキング50位のアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)が「ATP250 マルセイユ」(フランス・マルセイユ/2月20日~2月26日/室内ハードコート)の初戦を突破し、昨年から続いていた連敗記録を10でストップさせた。米テニスメディア Tennis.comなど複数のメディアが報じている。
ブブリクは昨年10月下旬に開催された「ATP500 バーゼル」の準々決勝で当時世界9位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)に敗れたのを機に、シーズンをまたいで「ATP250 マルセイユ」前までに10連敗を記録していた。
もともと試合中に荒れることは決して珍しくないブブリクだが、それでも勝てないフラストレーションが溜まっていたのか、今月上旬には「ATP250 モンペリエ」で接戦の末に当時世界75位のグレゴワール・バレール(フランス)に敗れた1回戦の終盤、ラケットを立て続けに3本破壊している。翌週に行われた「ATP500 ロッテルダム」の1回戦でも元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス)に主導権を握られたブブリクは、Fワードを連発しながらテニスという競技そのものに対する不満を主審にぶつけていた。
だが、そんな状況でも戦うことを止めなかったブブリクは、「ATP250 マルセイユ」の1回戦で世界67位のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)に5-7、6-3、6-4で逆転勝利を収め、ようやく連敗を食い止めることができた。オンコートインタビューでブブリクは「10ヶ月前だったらこんなことは言わなかったけど、どんな勝利も重要だと思う。勝てない時期が続いたから、今日の勝利によってまるでグランドスラムで優勝したみたいな気分だ!」と笑顔で貴重な一勝の喜びを語った。
2時間9分を要したこの試合でブブリクは18本のサービスエースを決めており、ツアー初優勝を飾った昨年の「ATP250 モンペリエ」に続いてクライノビッチから2勝目を挙げた。ブブリクは今大会の続く2回戦で世界58位のバレールと再び対戦する。
去年の今頃はキャリアハイとなる世界30位にまで登り詰めていたブブリクが、ここから勢いを取り戻せることに期待したい。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2019年「デビスカップ」決勝ラウンドでのブブリク
(Photo by Alex Pantling/Getty Images)