スポーツ界のアカデミー賞とも言われるローレウス賞の候補者が発表された。公式ウェブサイトなど複数のメディアが伝えている。
年に一度、スポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を称える「ローレウス世界スポーツ賞」は今年で24回目を迎え、今日ではスポーツ界において最も名誉あるアワードの一つと称されている。一昨年は、大坂なおみ(日本/フリー)が日本人初となるローレウス年間最優秀女子選手賞を受賞。昨年は、車いすテニス界のレジェンド国枝慎吾(日本/ユニクロ)や、スケートボードの堀米悠斗などがノミネートされた。そして18歳で「全米オープン」を制したエマ・ラドゥカヌ(イギリス)が最優秀成長賞を受賞している。
今回テニス界からは、2人の元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)とカルロス・アルカラス(スペイン)、世界女王イガ・シフィオンテク(ポーランド)、「ウィンブルドン」女王のエレナ・ルバキナ(カザフスタン)、車いす界の女王ディーダ・デ グロート(オランダ)の5人がノミネート。
最優秀女子選手部門で候補となったシフィオンテクは昨年、1997年のマルチナ・ヒンギス(スイス)以来最長となる37試合連続勝利を達成。「全仏オープン」と「全米オープン」を含む8大会を制し、4月4日から現在も世界ランキング1位の座を守り続けている。
アルカラスとルバキナは、最優秀成長部門でノミネート。アルカラスは昨年、マスターズ1000大会2つと「全米オープン」を含む5大会でタイトルを獲得し、9月に19歳でATPランキング史上最年少の世界王者となった。23歳のルバキナは第17シードとして出場した「ウィンブルドン」でグランドスラム初優勝。同大会ではランキングポイントを得られなかったにも関わらず、今年の「全豪オープン」での準優勝により初めてトップ10入りを果たし、現在も世界10位につけている。
最優秀障害者選手部門に選出された26歳のデ グロートは、2018年から5年連続で年末1位を獲得。「東京パラリンピック」の開催された2021年に年間ゴールデンスラムを成し遂げると、昨年も年間グランドスラムを達成した。
最優秀男子選手部門で候補となったナダルは、これが9度目のノミネートで、2011年と2021年にこの賞を受賞している。昨年ナダルは「全豪オープン」と「全仏オープン」を制して男子シングルスで初めてグランドスラムで22回の優勝を遂げた。だがノミネートを受けてナダルはInstagramのストーリーズを更新し、「ノミネートされたのは栄誉なことだけれど、今年はリオネル・メッシがふさわしい」と綴っている。
主な賞の候補者たちは以下の通り。
最優秀男子選手部門
キリアン・エムバペ(サッカー、フランス)
リオネル・メッシ(サッカー、アルゼンチン)
マックス・フェルスタッペン(自動車レーシング、オランダ)
アルマンド・デュプランティス(陸上、スウェーデン)
ラファエル・ナダル(テニス、スペイン)
ステファン・カリー(バスケットボール、アメリカ)
最優秀女子選手部門
アレクシア・プテジャス(サッカー、スペイン)
イガ・シフィオンテク(テニス、ポーランド)
ケイティ・レデッキー(水泳、アメリカ)
ミカエラ・シフリン(アルペンスキー、アメリカ)
シェリー アン・フレーザー プライス(陸上、ジャマイカ)
シドニー・マクラフリン レヴロン(陸上、アメリカ)
最優秀成長部門
カルロス・アルカラス(テニス、スペイン)
エレナ・ルバキナ(テニス、カザフスタン)
サッカー男子モロッコ代表(サッカー、モロッコ)
ネイサン・チェン(フィギュアスケート、アメリカ)
スコッティ・シェフラー(ゴルフ、アメリカ)
トビ・アムサン(陸上、ナイジェリア)
最優秀障害者選手部門
キャメロン・レスリー(パラ水泳&車いすラグビー、ニュージーランド)
カテリーヌ・デブルナー(パラ陸上、スイス)
デクラン・ファーマー(パラアイスホッケー、アメリカ)
ディーダ・デ グロート(車いすテニス、オランダ)
イェスペル・サルトビク・ペデルセン(パラアルペンスキー、ノルウェー)
オクサナ・マスターズ(パラクロスカントリースキー&パラサイクリング、アメリカ)
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2022年「全豪オープン」でのナダル
(Photo by James D. Morgan/Getty Images)