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全仏オープンとウィンブルドンでもコーチング可能に!

2021年「全仏オープン」でのチチパス(左)と父アポストロス氏

昨年の「全米オープン」と今年の「全豪オープン」に続き、2023年の「全仏オープン」(フランス・パリ/5月28日~6月11日/クレーコート)と「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月3日~7月16日/グラスコート)でも試合中のコーチングが可能となることがわかった。英Telegraphをはじめ複数のメディアが報じている。

2022シーズン前半まで、コーチングが許されるのはWTAツアー大会のみで、ATPツアー大会とグランドスラムでは禁止されていた。しかし、昨年の「ウィンブルドン」が終了した直後から、ATPがツアーのすべての予選と本戦の試合で試験的に導入。さらに男女ともに禁じられていた「全米オープン」からグランドスラムでも解禁されることになった。とはいえ、コーチは試合中に自由に選手を指導できるわけではなく、コーチ席から非言語によるコーチング(ハンドシグナル)はいつでも可能だが、口頭でのコーチングが許されるのは選手がコートの同じ側でプレーしている時のみなど、いくつかの制限も設けられている。

伝統を重んじる「ウィンブルドン」はかつてコーチングの導入に反対しており、2017年に当時のCEOリチャード・ルイス氏はこう述べていた。「我々は冷静な態度で断固として反対する。テニスは闘争的なスポーツであり、個人競技だ。コートに立った時、選手は一人で戦うということがテニスの大前提である」

「ウィンブルドン」を運営するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は女子選手たちの抗議を受け、長年にわたって白で統一されてきた厳しいドレスコードを今年の大会から一部緩和することを発表している。それに続き、コーチングに関しても以前の姿勢を撤回し、ほかの大会と足並みを揃えることにしたようだ。

コーチングのトライアルが始まる前から、自分を含めてコーチングは公然と行われていると主張してきた世界ランキング3位のステファノス・チチパス(ギリシャ)にとっては、またしても朗報となった。チチパスは今年初めにも「(コーチングは)当たり前だ。試合中にコーチが自分の見解や知識を選手と共有できないのであれば、コーチが一緒にいる意味がない。テニスにコーチングが取り入れられるのはごく自然なことだと思うね。許されるのであれば使うべきだ」と話していた。

チチパスのようなトップ選手は優秀なコーチを雇うことができる上、彼らに高額な契約金を払っているからこそ、自分のコーチに最大限の力を発揮してもらおうと考えるのは当然かもしれない。チチパスは準優勝を飾った今年の「全豪オープン」まで、元世界女王セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のコーチを長年務めたことで知られるパトリック・ムラトグルー(フランス)と契約していた。今後は昨年の「ウィンブルドン」から大会に帯同するようになった元世界8位のレジェンド、マーク・フィリポーシス(オーストラリア)とチチパスの父親が彼のコーチを務めると思われる。

コーチングの導入をめぐってはルイス氏と同じように、テニスは個人競技であることが最大の特徴だとして反対する選手や関係者もいるほか、チチパスとは違って常に大会に帯同してくれるコーチを雇えない下位の選手たちの劣勢な立場も懸念されている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「全仏オープン」でのチチパス(左)と父アポストロス氏
(Photo by Adam Pretty/Getty Images)

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