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ドーピング違反で出場停止の元世界19位レプチェンコ、訴えが通り期間短縮に

2019年「WTA1000 インディアンウェルズ」でのレプチェンコ

ドーピング違反により4年間の出場停止処分を受けていたテニスの元世界ランキング19位バルバラ・レプチェンコ(アメリカ)だが、その期間が21ヶ月間に短縮された。米スポーツメディアESPNなどが報じている。

レプチェンコは処分についてスポーツ仲裁裁判所に訴え、ITF(国際テニス連盟)と期間短縮の同意に至った。昨年10月に両者の合意が成り立ち、先週、裁判所によって認可された後に公表された。WADA(世界アンチ・ドーピング機構)もこれに同意している。

レプチェンコが2021年7月の「WTA250 ブダペスト」1回戦敗退後に提出した尿サンプルが禁止薬物陽性と判定。レプチェンコはその後も3大会に出場し、7月下旬から行われた「WTA125 チャールストン」では優勝まで果たしていたが、後に同年8月19日にさかのぼっての4年間の出場停止が決まった。

レプチェンコは、旅行鞄に入っていたボトルの中のカプセルが禁止薬物を含んでいたが、ラベルにはそのことが表示されていなかった、と裁判所に申し立てた。レプチェンコはその薬品をウクライナで購入。ラベルには書かれていなかったが、禁止されている覚醒を維持するための精神刺激薬の一つであるモダフィニルが含まれていたことが判明した。

ITFの発表によると、レプチェンコとITFは、レプチェンコが規則違反を犯したため21ヶ月の出場停止処分を受けることで同意。最後に試合をした2021年8月から、今年の5月18日までとなった。

レプチェンコの弁護士は以下の声明を発表。「長期間の調査の末に、陽性判定は禁止薬物が含まれることがラベルに明記されていなかった物質のせいで起こったことを証明できてバルバラはほっとしています。5月にWTA(女子テニス協会)ツアーに復帰することを楽しみにしています」

レプチェンコが陽性判定を受けたのはこれが2度目だったが、1度目は彼女の過失ではないと認められていたので、初めてのケースと同等に扱われた。1度目は2016年に、元世界女王マリア・シャラポワ(ロシア)が陽性となったのと同じ、メルドニウムの陽性判定だった。

36歳のレプチェンコは旧ソビエト連邦のウズベキスタン生まれだが、後に家族とともにアメリカのフロリダ州に移住。政治的な亡命を認められ、2011年にはアメリカの市民権を獲得し、アメリカ代表としてオリンピックや「ビリー・ジーン・キング・カップ」にも出場している。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「WTA1000 インディアンウェルズ」でのレプチェンコ
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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