ATPランキングでトップ5位以内に800週以上い続けた選手は、昨年9月に現役を引退した元世界王者ロジャー・フェデラー(スイス)と、今も現役を続けている元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)の2人だけだ。その週数などを米テニスメディアTennis World USAが報じている。
フェデラーがトップ5に在位したのは通算859週、ナダルはそれより22週少ない837週だ。2005年4月に18歳でトップ10入りしたナダルは、それから900週以上、今も世界ランキング10位以内にい続けている。2008年8月、「ウィンブルドン」初優勝の後に初めてフェデラーを追い落として世界王者に。2015年5月まで10年にわたりトップ5にとどまり続けた。その後何度かトップ10内での上がり下がりはあったが、昨年前半の「全豪オープン」、「全仏オープン」優勝などの好調を受けて、2022年末は世界2位で終えていた。だが2023年の「全豪オープン」では2回戦で敗退してしまい、世界6位に後退。約1年ぶりのトップ5陥落となった。
ナダルは腹筋の怪我の影響で昨年の「ウィンブルドン」以降は13試合しかプレーしておらず、「全米オープン」の結果いかんでは世界王者復帰の可能性もあったが、それも逃してしまった。「全豪オープン」2回戦では腰を痛めて世界65位のマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)にストレートで敗退。怪我のため6~8週間ツアーを離脱する見込みとなっている。
ナダルが初めてトップ5入りを果たしたのは2005年5月、「ATP1000 ローマ」を制した後で、まだ18歳だったナダルはATPランキング史上6番目に若いトップ5プレーヤーとなり、19歳になる前のトップ5入りは1989年のマイケル・チャン(アメリカ)以来だった。翌6月には19歳で「全仏オープン」で初優勝し、7月には世界2位に到達している。
昨年5月にナダルはトップ5在位800週を達成した。ナダルは今年前半に、昨年優勝したアカプルコ大会や「全仏オープン」、準優勝したインディアンウェルズ大会など防衛すべきポイントが多くあるが、逆に後半には守るべきポイントはほとんどない。しっかりと怪我を治し、フェデラーの輝かしい記録をまた追いかけて欲しい。
トップ5在位週(2023年2月2日時点)
1.ロジャー・フェデラー(スイス) 859週
2.ラファエル・ナダル(スペイン) 837週
3.ノバク・ジョコビッチ(セルビア) 726週
4.ジミー・コナーズ(アメリカ) 705週
5.イワン・レンドル(アメリカ) 563週
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は(左から)ジョコビッチ、フェデラー、ナダル
(Getty Images)