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ワウリンカ率いるスイスがドイツに初勝利！フィンランド、韓国もファイナルズ進出［デビスカップ・クオリファイアーズ］
「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」への出場権をめぐる「デビスカップ・クオリファイアーズ」が2月上旬に世界各国で開催され、12チームの決勝ラウンド進出が決まった。大会公式ウェブサイトが報じている。
番狂わせの一つとなったのが、ドイツ対スイス。第4シードのドイツは怪我で長期離脱していた元世界ランキング2位のアレクサンダー・ズベレフが約1年ぶりの出場となり、2試合目で元世界3位のスタン・ワウリンカを下す。しかし、2勝1敗とファイナルズ進出決定まであと一勝で4試合目に臨んだズベレフは、スイスナンバー1選手である当時世界53位のマルク アンドレア・ヒュスラーに2-6、6-7(4)で敗戦。これで2勝2敗と並ばれたドイツは、5試合目で世界91位のダニエル・アルトマイヤーがワウリンカにフルセットの末に敗れ、2019年から3大会連続でファイナルズ進出、2021年にはベスト4入りしたものの今年はここで消えることに。しかもドイツはスイスに10回目の対戦にして初の黒星、今回のクオリファイアーズでホーム開催にもかかわらず敗れた唯一のシード国となった。
2014年にロジャー・フェデラーとともにスイスの優勝に貢献したワウリンカは、「チームのために一勝できて嬉しい。最後の一勝が一番大事だからね。ズベレフ相手にマルクは素晴らしいプレーだった。僕たちは素晴らしいチームだ。ここ数年かけて作り上げてきた。今の僕はチーム最年長（37歳）だけど、みんなが必要としてくれるならいつでも戻ってくるよ。互いに助け合い、素晴らしい結果を残すことができた」と喜んでいる。
そのスイスとともに初のファイナルズ進出を決めたのはフィンランド。ここ数年ツアーでの存在感が増してきた世界53位のエミル・ルースブオリとダブルス世界10位のハリ・ヘリオバーラが躍動し、第11シードながら代表経験の浅い選手が多かったアルゼンチンを3-1で下した。
オーストリアは2019年以来に戻ってきた 元世界3位のドミニク・ティームが第1シードのクロアチアとのシングルスで2連敗。その結果、2021年に準優勝、2022年はベスト4のクロアチアが4大会連続のファイナルズ進出を果たした。
最も劇的な展開だったのは、ソウルの会場を沸かせた韓国だろう。元世界7位ダビド・ゴファン率いる第8シードのベルギーに最初の2試合を落として後がなくなり、3試合目のダブルスで第1セットのセットポイントを相手に握られながらも、そこから盛り返して7-6(3)、7-6(5)で辛勝。4試合目ではゴファンに第1セットを取られたにもかかわらず世界61位のクォン・スンウが逆転勝利、さらに世界237位のホン・ソンチャンが5試合目をモノにし、3連勝で状況をひっくり返した。
また、第3シードのアメリカ、第5シードのイギリスでは以前チームと揉めた選手たちが活躍した。ダブルス世界3位のラジーブ・ラム（アメリカ）は昨年終わりに「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」準々決勝に招集されなかったことで不満を露わにしていたが、今回は呼ばれるとダブルスでしっかり勝利し、ウズベキスタン相手の快勝に尽力。ダニエル・エバンズ（イギリス）は代表戦で出場機会を与えられるのがシングルスのみだったことから代表欠場も辞さない姿勢を示した結果、コロンビア戦で初めてダブルスに起用されると力量を発揮。1試合目のシングルスに敗れたものの、3試合目のダブルスで世界王者のニール・スクプスキーと組み、2度のグランドスラム優勝を誇るフアン セバスチャン・カバル／ロベルト・ファラ組を退けた。
シード勢では前述のほかにセルビア、フランス、スウェーデン、オランダ、チェコが勝利。ノーシード勢ではスイス、フィンランド、韓国、チリがクオリファイアーズを突破した。
■「デビスカップ・クオリファイアーズ」結果（※［］内はシード表記）
クロアチア［1］ 3-1 オーストリア
ハンガリー 2-3 フランス［2］
ウズベキスタン 0-4 アメリカ［3］
ドイツ［4］ 2-3 スイス
コロンビア 1-3 イギリス［5］
ノルウェー 0-4 セルビア［6］
チリ 3-1 カザフスタン［7］
韓国 3-2 ベルギー［8］
スウェーデン［9］ 3-1 ボスニア・ヘルツェゴビナ
オランダ［10］ 4-0 スロバキア
フィンランド 3-1 アルゼンチン［11］
ポルトガル 1-3 チェコ［12］
（WOWOWテニスワールド編集部）
※写真は「デビスカップ」でドイツ撃破を喜ぶスイスチーム（左端がワウリンカ）
(Photo by Harald Tittel/picture alliance via Getty Images)
