世界ランキング7位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)が、母国で開催される今年の「レーバー・カップ」(カナダ・バンクーバー/9月22日~9月24日/室内ハードコート)に出場することがいち早くわかった。大会公式ウェブサイトが発表している。
オジェ アリアシムが、チーム・ヨーロッパ(欧州選抜)とチーム・ワールド(世界選抜)の2チームによるこの団体戦に出場するのはこれで3度目となる。昨年大会は大会創設者の一人でもあるロジャー・フェデラー(スイス)の最後の舞台としてひと際注目され、会場では引退セレモニーなども行われた。そんな中、オジェ アリアシムはジョン・マッケンロー(アメリカ)がキャプテンを務めるチーム・ワールドのメンバーとして、当時世界12位のテイラー・フリッツ(アメリカ)や同19位のフランシス・ティアフォー(アメリカ)らとともに、5大会目にして初めてとなるチーム・ワールドの優勝に貢献している。
毎年開催都市が変わる「レーバー・カップ」は、これまでプラハ(2017年)、シカゴ(2018年)、ジュネーブ(2019年)、ボストン(2021年)、ロンドン(2022年)で開催されてきた。
今年の大会開幕まで7ヶ月以上ある中、両チーム合わせて最初に発表された出場メンバーとなったオジェ アリアシムはこう話している。「昨年はロンドンで素晴らしい時間を過ごすことができたから、また“レーバー・カップ”に参加できることをすごく楽しみにしている。ロンドンでは優勝することができたけど、簡単なことではなかったよ。今年は観客が僕たちを応援してくれることでだいぶ変わるはず。“レーバー・カップ”を生で観るためにたくさんのファンが足を運んでくれるといいね」
引き続きキャプテンを務めるマッケンローは「レーバー・カップ」を「過去20年間のテニス界で起こった最高の出来事のひとつ」と絶賛しており、オジェ アリアシムの参戦を歓迎している。「チーム・ワールド側ではロンドンでの優勝に貢献したフェリックスを筆頭に、素晴らしい選手たちが育ってきている。フェリックスは昨年に大活躍し、“レーバー・カップ”の後から連勝を積み上げた。彼が戻ってきてくれて嬉しい」
マッケンローが言うように、「レーバー・カップ」でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利したオジェ アリアシムはその後、「ATP250 フィレンツェ」、「ATP250 アントワープ」、「ATP500 バーゼル」を3週連続で制し、「Nitto ATPファイナルズ」への出場権も獲得。11月後半には、「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」で3戦3勝としてカナダの初優勝に尽力している。「“レーバー・カップ”はすごく自信になった」とオジェ アリアシムは振り返る。「あの時は自分のプレーにとても満足していたし、その後、同じようなコンディションのインドア大会では勝ち進めるという自信を持ってプレーできたんだ」
チーム・ヨーロッパのキャプテン、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)も意気込みを語る。「ロンドンで優勝したことで今年のジョンと彼のチームは勢いに乗っているだろうし、彼らにはホームのアドバンテージもあるから、私たちにとっては厳しい状況になるだろう。それでも、“レーバー・カップ”のタイトルを取り戻すためにできる限りのことをするつもりだ」
チームのメンバーは各6人ずつで、そのうちの3人は「ウィンブルドン」の結果が反映される7月17日の世界ランキングで高い順にそれぞれの地域の選手から選ばれる。残りの3人は8月28日から始まる「全米オープン」の前までにキャプテンが指名する。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2022年「ATPカップ」でのオジェ アリアシム
(Photo by Andy Cheung/Getty Images)