ニュース News

ズベレフ、ナダルの引退時期について発言するも本人に否定される

2022年「全仏オープン」でのナダルとズベレフ

元世界ランキング2位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がラファエル・ナダル(スペイン)の引退時期について発言したものの、本人に名指しで否定された。英スポーツメディア EUROSPORTなど複数のメディアが報じている。

25歳のズベレフはEUROSPORTとのオンラインインタビューの中で2023年のテニス界で起こりそうなことを聞かれ、36歳のナダルが今年の「全仏オープン」をもって現役を引退するだろうと大胆予想。「残念だけど、ラファはローランギャロスで引退すると思う。そうなってほしくはないけど、彼はもしかしたら優勝して、少なくとも素晴らしいプレーをした上でさよならを言う可能性があると思っている」と述べた。

慢性的な足の怪我に悩まされてきたナダルはこれまでにも度々引退が囁かれており、2021年シーズンを8月で切り上げた際もそうだった。ところが、ナダルはおよそ5ヶ月のブランクをものともせず、2022年シーズンを「ATP250 メルボルン」の優勝でスタートさせると、「全豪オープン」と「全仏オープン」を制してグランドスラムタイトルを22個に増やしている。圧倒的な強さを見せつけたナダルだったが、のちに「全仏オープン」では試合前に麻酔注射を打たなければならないほど足の痛みに苦しめられていたことを明かし、シーズン後半は腹部の怪我にも見舞われた。

さらに、昨年9月には長年のライバルであり親友でもあるロジャー・フェデラー(スイス)が、膝の怪我からツアーに復帰することなく現役生活に幕を閉じたことで、ビッグ3の中で次はナダルの番ではないかという雰囲気が漂うようになった。

ズベレフの発言がすぐさまSNS上でナダルファンに批判されたのは想定の範囲内だが、ナダル本人もズベレフの予想を否定。「半年後にどうなっているかわからない。ズベレフとはいい関係だけど、そういうことを打ち明けるほど親しい仲じゃない。僕はテニスをしにここに来ているのが現実で、2023年を素晴らしいシーズンにして、キャリアを通して苦労してきたことが報われるような戦いをしたいと思っている。引退後のことは考えていない」

「記者会見の度にそのこと(引退)を持ち出されるから毎週考えさせられることになるけど、何度聞かれても僕の答えは同じだ」

ズベレフの発言を受けて、レジェンドのジョン・マッケンロー(アメリカ)は「昨年あれだけ活躍したのだから、ラファがいつ引退するのかを予想するのは難しい」と話している。「彼がこれだけ成功しているのに、まだハングリー精神を持っていることには驚かされる。もちろん、36歳ともなれば肉体的な限界はある。このレベルでいつまでやれるのか?彼はきっとグランドスラムで優勝できないと感じたら、すぐに辞めるだろう」

元世界王者のマッツ・ビランデル(スウェーデン)は、ナダルがラケットを置く日はしばらく来ないと予想するとともに、なるべく長く続けてほしいと考えていることを明かした。「彼が引退するとは思わない。健康であればもちろん、たとえ健康でなくても100%を出す人だから、これからも戦い続けるだろう。できれば彼にはトップ選手として引退しないでほしいね。アンディ・マレー(イギリス)が現在見せてくれているように、かつてのようなプレーができなくても続けている姿を目にできるのは僕にとって大きいんだ」

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2022年「全仏オープン」でのナダルとズベレフ
(Photo by Mine Kasapoglu/Anadolu Agency via Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. ズベレフ、ナダルの引退時期について発言するも本人に否定される