• 【実際の動画】サバレンカ、ヒジカタらが優勝！13日目ハイライト

女子シングルスでは新たなグランドスラム女王が誕生した。これまでグランドスラムのベスト4で3度涙を呑んできた第5シードのアリーナ・サバレンカ（ベラルーシ）が、初の決勝で2022年「ウィンブルドン」女王である第22シードのエレナ・ルバキナ（カザフスタン）に4-6、6-3、6-4の逆転勝利。ルバキナが時速195km、サバレンカが時速193kmと、今大会で最も速いサーブを打つ2選手の対決は、合わせて26本ものサービスエースが飛び出す試合に。そんな中、対戦成績で3勝0敗と優位に立つサバレンカが次第に調子を上げ、粘るルバキナを退けている。

オープン化以降、グランドスラムの決勝に初めてたどり着くまでに準決勝で3敗以上喫し、初の決勝で優勝したのはリンゼイ・ダベンポート（アメリカ）、ジェニファー・カプリアティ（アメリカ）に続いてサバレンカで3人目となる。サバレンカは「つらかった負けも、楽しめるものだったと言えるかもしれないわ。自分のことをより理解するために、ああした敗戦の数々が必要だったと思うから。おかげでそれまでとは別の選手、違うアリーナになれたの」

男子ダブルスでは、ワイルドカード（主催者推薦枠）として出場する地元ペア、リンキー・ヒジカタ（オーストラリア）／ジェイソン・クブラー（オーストラリア）ペアが優勝。地元のファンから大歓声を送られる彼らは、ユーゴ・ニス（モナコ）／ヤン・ジエリンスキ（ポーランド）ペアから試合序盤に得た唯一のブレークチャンスをモノにすると、第2セットのタイブレークでは4-4から3ポイントを連取し、6-4、7-6(4)のストレートで栄冠を手にした。

29歳でダブルス世界163位のクブラーと21歳で同277位のヒジカタがペアを組んだのは今回が初めて。誘ったのはヒジカタだったそうで、クブラーが「リンキーに感謝しないと。僕は出るかどうか決めていなかったけど、彼が声をかけてくれたから出場することにしたんだ」と相棒にお礼を言っていた。また、観客に対しても「ここでは（僕たち）1000人対（相手ペアの）2人のように感じる」として、後押ししてくれたことに感謝している。

また、日本勢が車いすの部でそろって準優勝。男子シングルスでグランドスラム初の決勝進出を果たした第3シードの小田凱人（日本／東海理化）は、第1シードのアルフィー・ヒュウェット（イギリス）を相手にセカンドサーブでポイントがほぼ奪えず、5回のブレークを許してしまう。第1セット途中から6ゲームを立て続けに失い、3-6、1-6で敗れた。2022年「全米オープン」で国枝慎吾（日本／ユニクロ）の年間グランドスラムを阻んでいたヒュウェットは2大会連続7度目のグランドスラム優勝となる。一方の女子シングルス決勝では、第2シードの上地結衣（日本／三井住友銀行）が第1シードのディーダ・デ グロート（オランダ）から第1セットをベーグルで取ったものの、6-0、2-6、2-6の逆転負け。上地は、「全豪オープン」で3大会ぶり3回目、グランドスラム通算で9回目の優勝とはならなかった。デ グロートは2020年「全米オープン」から10大会続けてグランドスラムタイトルを獲得している。

さらにジュニアでもチャンピオンが決定。男子では第3シードで17歳のAlexander Blockx（ベルギー）が優勝。重要な局面をサービスエースでしのぎ、ジュニア世界27位で17歳のLearner Tien（アメリカ）を6-1、2-6、7-6[11-9]のフルセットで下している。女子ではダブルスで組んでいた二人、世界14位で15歳のMirra Andreeva（ロシア）と世界15位で15歳のAlina Korneeva（ロシア）が第7・第9シードとして対戦。第1セットのタイブレークを落としたKorneevaは、第3セット第10ゲームの2つのマッチポイントは逃したものの、最後の2ゲームで相手に1ポイントしか与えず、6-7(2)、6-4、7-5の逆転勝利を収めた。

（WOWOWテニスワールド編集部）

※写真は「全豪オープン」での小田とヒュウェット
(Photo by Lintao Zhang/Getty Images)

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