佳境を迎えるシーズン最初のグランドスラム、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月16日~1月29日/ハードコート)12日目。女子ダブルス元世界ランキング4位の青山修子(近藤乳業)と柴原瑛菜(日本/橋本総業ホールディングス)の「青柴ペア」が準決勝に臨む。車いす世界2位の上地結衣(日本/三井住友銀行)はダブルス決勝に。ジュニアではシングルス準決勝、ダブルス決勝が行われる。大会公式ウェブサイトが報じている。
昨年に続いてのベスト4進出となった青柴ペアは、グランドスラムで初の決勝進出に挑む。第10シードの二人は初戦で1セットを落としただけで、続く3試合はすべてストレート勝利。昨年の「全豪オープン」以後はあまりペアを組んでいなかった二人は、1回戦の第3セットからぐんぐんと調子を上げてきたようだ。二人はペアとしてグランドスラムではまだベスト4から先に進んだことはないが、ツアーでは2019年から2021年にかけて8つのタイトルを獲得している。柴原は混合ダブルスでは昨年「全仏オープン」を制した。
準決勝の相手は第2シードのココ・ガウフ(アメリカ)/ジェシカ・ペグラ(アメリカ)ペア。二人は本大会でのベスト4入りはこれが初めてだが、昨年の「全仏オープン」では準優勝を果たしている。こちらも初戦だけがフルセット、2回戦からの3試合はストレート勝利。特に第11シードペアと対戦した準々決勝では、相手に2ゲームしか与えない圧勝だった。シングルスでもそれぞれ活躍が期待されていた二人だが、ガウフは4回戦で、ペグラは準々決勝で敗退となり、残るダブルスにかける思いは強いに違いない。青柴ペアは強豪を倒して決勝に進めるだろうか。青柴ペアの試合は、マーガレット・コート・アリーナで日本時間の午前10時から女子ダブルス準決勝のもう一つの試合が行われ、それに続く第2試合に組まれている。
コート8で日本時間の午前10時開始予定の第1試合では、車いす女子ダブルス第2シードの上地とジュ・ジェンジェン(中国)のペアが、第1シードのディーダ・デ グロート(オランダ)/アニーク・ファンクォト(オランダ)ペアと激突する。シングルスでグランドスラムを8度制している上地は、ダブルスでは「全豪オープン」5回を含む17回優勝。パートナーのジュはシングルス、ダブルス共にベスト4進出がグランドスラムの最高成績だ。対する世界女王デグロートは、シングルスでは「全豪オープン」4回を含む16回、ダブルスでは「全豪オープン」3回を含む15回、グランドスラムで優勝。パートナーのファンクォトはシングルスで3回、ダブルスで19回の優勝を果たしている。シングルスでも決勝で対戦することが決まっている上地とデ グロート。まずはダブルスで勝利をあげることができるだろうか。
コート3で午前11時半以降に開始予定の第2試合では、ジュニア女子シングルス第12シードの17歳、世界21位の石井さやか(日本/HSS)が、第9シードの世界15位、15歳のAlina Korneeva(ロシア)と決勝進出をかけて戦う。石井はここまで4試合すべてストレート勝ち、3回戦では第8シードの選手に4ゲームしか与えずに勝利している。対するKorneevaは3回戦までは1セットも落としていなかったが、準々決勝では第2シードの選手をフルセットで倒した。2人はどちらも昨日シングルス1試合とダブルス2試合をこなすというきついスケジュールで戦っているが、互いに良いプレーができることを祈ろう。
同じコート3の第4試合では、どちらも16歳の世界29位、木下晴結(日本/LYNX TA)と世界5位、齋藤咲良(日本/MAT Tennis Academy)のペアが、女子ダブルス決勝に登場。第4シードの木下/齋藤ペアはここまで4試合のうち2試合をストレートで、2試合は第3セットのマッチタイブレークで制してきた。決勝の相手、世界27位の15歳Renata Jamrichova(スロバキア)と世界52位の17歳Federica Urgesi(イタリア)のペアはノーシードだが、1回戦で第8シードを、準々決勝で第1シードを、準決勝で第5シードを倒している。木下と斎藤は初めてのグランドスラムの栄冠をつかむことができるだろうか。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2022年「全豪オープン」での青山(左)と柴原
(Photo by Quinn Rooney/Getty Images)
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