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ビッグ4、アガシ、ボルグ、デル ポトロ…ATP選出のカムバック集【動画アリ】

1998年マイアミ大会でのアガシ

ツアー大会の50周年を祝して、ATP(男子プロテニス協会)がこれまでに見事なカムバックを果たした選手たちを公式YouTubeチャンネルで紹介している。

ロジャー・フェデラー(スイス)は2016年に「全豪オープン」の準決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れた直後、膝に初めてメスを入れた。翌年のインタビューでフェデラーは、自分で思っていた以上に精神的なダメージは大きかったと振り返っている。背中の負傷も重なり、2016年の「ウィンブルドン」を最後におよそ半年間ツアーから離脱し、14年にわたって維持してきたトップ10圏内から陥落。だが、2017年の「全豪オープン」で当時世界5位の錦織圭(日本/ユニクロ)や世界4位だったスタン・ワウリンカ(スイス)を退け、最後はラファエル・ナダル(スペイン)とのフルセットを制して優勝。見事なカムバックで5年ぶり18個目のグランドスラムタイトルを獲得した。

通算60回のツアー優勝を誇るアンドレ・アガシ(アメリカ)は、テニス選手をやめてしまいたいと思った時期があったと明かしている。1997年、当時すでに3つのグランドスラムタイトルとオリンピックの金メダルを手にしていた20代後半のアガシは怪我に苦しめられ、世界ランキングでは1995年4月に初めて世界1位に到達したものの、1997年シーズンの終盤には141位まで落ちていた。それでもチャレンジャー大会から再始動すると、努力を積み重ねて翌1998年には10個のツアー大会で決勝に進出してそのうち5大会で優勝、世界6位でシーズンを終えている。

1995年に「全仏オープン」を含む12個のタイトルを獲得した元世界1位のトーマス・ムスター(オーストリア)は華々しいキャリアを送ったが、ずっと順調だったわけではない。1989年にフロリダの大会で決勝進出を決めた直後に交通事故に遭い、膝や背中を負傷。車から荷物を下ろそうとしていた彼は、酔っ払いが運転する車に追突されたのだ。その後に手術を受けたムスターは、リハビリ期間をテニスと真剣に向き合う機会として捉えた。「またセンターコートに立って、自分の実力を世界に証明する日が待ち遠しかった」と述べている。事故から5ヶ月あまりで復帰すると、9ヶ月後には優勝、さらに1990年から1995年にかけてクレーコートで24連勝を記録した。

グランドスラム最多優勝(22回)を誇るナダルもこれまで何度も苦しい時期を乗り越えてきた。足の怪我により2012年の後半にかけて7ヶ月以上ツアーを離れたナダルは、復帰した2013年に「全仏オープン」や「全米オープン」を含む10大会で優勝。世界1位でシーズンを終え、記憶に残るカムバック劇を演じた。ナダルは「Nitto ATPファイナルズ」の授与式で「すごく感情を揺さぶられるシーズンだった。一年前には再びこのトロフィー(年末世界1位)を手にできるなんて想像もできなかった」と語っている。

2019年1月に股関節の手術を受けたアンディ・マレー(イギリス)は、一時は引退もささやかれていた。だが、手術からわずか5ヶ月後に「ATP500 ロンドン」のダブルスでフェリシアーノ・ロペス(スペイン)と組んで優勝。その時のオンコートインタビューでマレーは「いろんな意味で僕にとっては特別な一週間になった。数ヶ月前は戻ってこられるかどうかもわからない状態だった」と語っている。同年10月の「ATP250 アントワープ」では、2017年3月以来となるシングルスでのツアータイトルを手にした。その試合後にはベンチで俯きながら涙を拭うマレーの姿が見られている。

1973年にプロに転向したビヨン・ボルグ(スウェーデン)はその10年後、わずか26歳で66個のツアータイトルを手にしながら現役引退を宣言。それから8年後のモンテカルロ大会でツアーに復帰した際には、初戦で当時世界52位のジョルディ・アレッセ(スペイン)にストレート負けを喫しながらも「久しぶりに大勢の観客の前でプレーできて楽しかった」と話し、引退したことはまったく後悔していないと述べている。1991年から1993年にかけて2度目の現役生活を送ったボルグは、残念ながらその間に勝利を手にすることはできなかった。

2009年の「全米オープン」で優勝しているフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は2010年、21歳の時に手首の手術を受け、8ヶ月にわたり療養を余儀なくされた。復帰したての頃は早期敗退が続くが、2011年2月の「ATP250 デルレイビーチ」でようやくタイトルを獲得したように、少しずつ白星を増やしていった。一時は世界485位にまで落ちたランキングも2011年シーズンの終わりには世界11位にまで回復。以後も幾度となく怪我に見舞われ続けたデル ポトロだが、不屈の精神でその度に復活を遂げ、2018年の「ATP1000 インディアンウェルズ」では決勝で当時世界1位だったフェデラーを破ってついにマスターズ1000大会のタイトルを手にする。その年の8月にはキャリアハイとなる世界3位にまで登り詰めた。

ジョコビッチは2018年の「ATP1000 シンシナティ」の決勝で当時世界2位のフェデラーをストレートで下し、シングルスで9つのマスターズ1000大会すべてを制覇した初めての男子選手となった。だが、実は当時のジョコビッチは以前から抱えていた肘の怪我が原因で前年の夏から半年近く大会に出場しておらず、2018年の初めに手術に踏み切っていた。しかしそこからすぐさま回復すると、シンシナティ大会や「ウィンブルドン」「全米オープン」を含む4つのタイトルを獲得。同一シーズンにトップ20圏外から世界1位へ到達するという、2000年のマラト・サフィン(ロシア)以来となる偉業を果たしている。

元世界2位のトミー・ハース(ドイツ)は現役時代に9回も手術を受けており、何度も引退を考えたことがあったとそのキャリアを振り返る。しかしそれでも幾度となく見事な復活劇を果たしており、2004年には37勝22敗の戦績でタイトルを2つ獲得して最初の年間カムバック賞に輝いた。2012年には「ATP250 ハレ」の決勝で当時世界3位だった“芝の王者”フェデラーを破って優勝し、同賞を再び受賞している。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は1998年マイアミ大会でのアガシ
(Photo by Al Bello/Allsport)

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