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2023年よりBJK杯日本代表監督を務める元ダブルス世界1位の杉山愛が語る!「頂点を目指したい」

2023年より日本代表監督を務める杉山

男女の国別対抗戦「デビスカップ」と「ビリー・ジーン・キング・カップ」の日本代表監督を2023年より務める添田豪、杉山愛両氏の記者会見が12月23日に行われ、今月行われたナショナルメンバーによる合宿や、今後の抱負などについて語った。添田監督に続き、女子の日本代表監督となる元ダブルス世界ランキング1位、シングルス8位の杉山監督の会見内容をお届けする。

Q:初めに、監督としての初仕事となった12月のナショナルメンバー合宿の感想と、合宿後から「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月16日~1月29日/ハードコート)までの活動予定についてお話しいただきます。
杉山:合宿期間中はなるべく個々にコミュニケーション取るようにしていました。なかなか今まではそういった深い話をしてきたことがなかったので、みんなに時間をあえて取ってもらって、オンコートで練習も見せてもらいました。けれども、それ以外にも来シーズンに向けてどういうような体制で周っていきたいかとか、個人的な目標だったりを色々シェアしてもらって、その選手のトライしていることだったり、具体的なテニスの内容だったりということを、オンコートでもオフコートでも聞くことができて、本当に充実した時間を過ごすことができました。私自身は(オーストラリアへの)出発が1月7日になり、「全豪オープン」の予選と本戦1週目まで視察として行きたいなと思っています。

Q:まだ開催地などの詳細は決まっておりませんが、来年4月10日の週に開催される「ビリー・ジーン・キング・カップ」アジア・オセアニアグループ1部予選に向けた抱負について。
杉山: 4月ということで少し時間もあり、開催地が決まっていないということも含めて、まだまだ イメージをちょっと持ちにくいところはあります。まずシーズンに入って、みんながこのオフでやってきたことをしっかりと、全豪を含めて出せるかというのがすごく重要になってくると思っています。そこに向けて、なるべくしっかりとしたサポート、もちろん私もそうですが、スタッフみんな力を合わせて、みんなでサポートしていきたいなと思います。

国が決まらないことにはなかなかスケジュールも選手自身が立てにくいところはあると思いますので、ここからさらに全豪が終わってから、よりしっかりとコミュニケーションを個々に取っていって。メンバーはやはり予選となりますと、シングルス2本、ダブルス1本で、毎日毎日戦う中で結果を残していかないと勝ち上がれないと思いますので、そういう意味でもベストメンバーで臨んでいきたいと思います。

Q:日本代表チームは今後、若手の育成が非常に大事になっていくのではと思うのですが、今後どうお考えか教えてください。
杉山:ナショナルチーム、そしてナショナルチーム兼ネクストジェンの選手もいますし、その下のジュニアのナショナルチームもいるんですけれども、本当にそこの連携がうまくいかないことには、今後の女子テニスが難しくなっていくことはもう明確になっています。「ビリー・ジーン・キング・カップ」のみならず、ナショナルのコーチたちとも連携をしっかりと取っていって、 本当にみんなでレベルアップをして、どんどん トップ100に何人も選手を送り込めるような、そんなサポート体制が取れたらいいな、と思っています。

「ビリー・ジーン・キング・カップ」に関して言うと、やはり若手の力もとても大事で、本当にポテンシャルのある若い選手がたくさんいるので、そういった選手が個人のツアーでランキングを上げつつも、団体戦での経験というのも絶対にプラスになっていくと思います。うまくスケジュールを考え、話し合いながら、「ビリー・ジーン・キング・カップ」の方にも 積極的に出場してもらえたら嬉しいなと思います。

Q:先日、伊達公子さんとの対談の中で、今後の日本女子は頑張っていかないと、というお話もあったと思います。選手と個々に話をしてみて、改めて気づいたところとか、課題とか強化しなくてはいけないところ、対話を通じた中で浮かんできた部分というのがあったら教えてください。
杉山:ランキングを見ても、大坂なおみ(フリー)選手がトップ100にいますけれども、二番手の選手が100位をちょっと出たところ、内島萌夏(安藤証券)選手がもう少しで100位に入ってくれると思いますけれど、そういった現状を踏まえても、どれだけ100位以内に選手を送り込めるかというのは、日本のテニス界にとってもとても重要なところです。ポテンシャルから見ても、体格的なところ、テニスのダイナミックさや気持ち的なところも、十二分にトップ100、トップ50に入ってもおかしくない選手、現段階で入っていてもおかしくない選手がいるなと思っています。

ただランキングというのは、年間を通して本当にどれだけ安定して成績を出せるかというところを考えると、やはり何か足を引っ張る部分がそれぞれにあると思います。テニスの技術的なところだけではなくて、心技体 のプラスアルファ、チーム力であったり、コミュニケーション力であったり、本当にそこに付随する色々な要素が考えられ、そこは個々によって課題は変わってくると思います。チーム内でベストを尽くしてることはもちろん重々承知ですが、外側からちょっと俯瞰して見た時に何がプラスアルファとして加えられるか、それを私自身も何が提供できるかということを常に考えながら、その選手に合ったものが少しでもプラスになるエッセンスを提供できればと思います。

Q:「ビリー・ジーン・キング・カップ」での最終的な目標はどの辺りに設定されているのかと、期待する選手をあげていただけたらと思います。
杉山:私もやはり目標は高く、まだ本当に一番下のところにいますので道のりは長いんですが、ただやはり最終的には世界のトップに立てるようなグループになってほしいという気持ちがすごく強くあります。 ですので、ワールドグループにまずは入って、そしてさらには頂点を目指していきたいなと思っています。

期待する選手は、もちろんグランドスラム優勝経験のある大坂なおみ選手にも、個人としてツアーでも、ちょっと今ストラグルしているところもあるので、 彼女自身の状態がどういったものなのか、なかなかコンタクトが今は取れていないので、まずは全豪でコンタクトを取って、コミュニケーションが取れたら嬉しいなと思います。さらには若手選手、内島選手は本当に今年すごく飛躍の年でしたが、彼女がまずは100位に入って、そして彼女が入ることによって、他の選手への刺激というのも大きくなっていくと思います。 相乗効果でみんな、内藤祐希(亀田製菓)選手も本玉真唯(島津製作所)選手も、200位、200位ちょっと出ている選手にも、大きな刺激になると思いますので、全体的に盛り上がってくれれば嬉しいです。

Q:実際に合宿で選手たちと触れられて、今まで脇で見ていた時と違って、新たな発見とか、あ、こんなことがあったんだ、こんなふうに若い人は考えているんだとか、そういう驚きの部分があったら教えてください。
杉山:やはりすごく選手のことが気になっていたにも関わらず、立場的にあまり関われない立場にあったので、監督ということになってからは、選手と個々にコミュニケーションをしっかりと取れるというのは、本当に自分にとってはありがたいです。特に今回の合宿中に感じたことは、それぞれみんなコミュニケーション能力が高いなと思っています。実際に自分のことをしっかりと整理して話してくれる中で、特に土居美咲(ミキハウス)選手は20代の半ばぐらいから関わらせてもらって、一緒にご飯などに行った時期があったんですけど、その時に比べてやっぱりすごく成長して、他の選手のことも考えられるような、 人としての成長というのも感じられます。だからこそランキングは今ちょっと下がっている部分もあるかもしれませんが、本当にまた頑張ってくれるんじゃないかなって、そんな期待を持てるような、全体的な総合力としては、やはりその頃より本当に大きくなってるなと感じたりします。

添田監督と同じですが、やはり選手によってすごく明確に自分のやることが見えている選手もいれば、少し年を重ねていったからこそ、ちょっと見えにくくなっているベテラン選手もいます。そのステージステージで、若手、中堅、ベテランでも考えていることなどが違うので、その時、その時の自分との向き合い方というのがすごく重要になってくるんだなと感じます。若い選手でもしっかりと明確に自分の進む道が見えている選手は、本当にこれから期待できますので、どれだけ今見えているかという、どこに進んで行ったらいいのかというのが明確化されているということが、とても重要かなと思います。私自身、そこを何か携わることができたらいいなと思います。

Q:元選手でツアーで活躍された 経験があり、その経験、もちろん「ビリー・ジーン・キング・カップ」も含めて日本代表としても長年戦った経験があるので、その選手時代の経験をどう監督に生かしていけるとお考えでしょうか。
杉山:団体戦と個人戦って本当に違うなと感じていて、特に私自身は長年プレーすればするだけエースとしての重圧みたいなのがのしかかってきて、なかなか団体戦でうまくプレーできなかったので、団体戦の難しさというのも知っています。でもその感覚というのも個人個人で本当に違って、団体戦が大好きで得意という選手もいるので、そういった個々のキャラと言いますか、パーソナリティを活かした 環境作りというところも含めて、どうやって送り出したらいいのかとか、どうやってスケジュールをうまく組み込んでいってあげたら自分のベストが出しやすいのか。あまり選手が余計なことを考えずにプレーに専念できるような、そういう環境を用意できたらなと思います。プラス個人ツアーが過酷なシーズンの中で、本当にスキップしたくなる時もあると思うんですけれども、やはり魅力あるチーム、ここで戦いたいな、このメンバーと、この監督、このスタッフのもと、戦いたいなというような魅力的に見えるチーム作りというのは、私たちはしていかなくちゃいけないと思います。そうやってみんなが参加したい、入りたいと思うようなチーム作りというのも、とってもこれから大事かなと思っています。

Q:ダニエル太郎(エイブル)選手や西岡良仁(ミキハウス)選手と四大大会で話すと、男子は本当にトップ100という層が5年、10年前に比べてものすごく厚くなっていると。今、女子もトップ100の壁というのがありますけど、現役時代、お二人は世界で戦ってらっしゃいましたが、そういった今の世界の精力図の中での日本というものをちょっとお話いただけますでしょうか。
杉山:女子はちょっと寂しい 時代なんですけど、今はやはりコロナがありましたので、選手の活動も一時期はストップしましたし、その後の選手のモチベーション、周りやすさ、周りにくさを考えると、日本人選手にとってはかなりタフな状況化にあったなというのは振り返っても思います。 本当に今は大坂選手が40位台にいる中で、その他の選手は100位からちょっと出てしまってはいますけれども、100位から200位にいる内島選手、日比野菜緒(ブラス)選手、土居選手、内藤選手、本玉選手も、本当にその選手がそっくり100位に入っていても、きっとおかしくない。そのやり方、ちょっとした工夫で入れるんじゃないかなと私自身は信じていて、本当にこの少しが大きな要素なのかもしれないんですけれども、やはりどれだけ しっかりと自分のやるべきことが見えるかというのがすごく大きいと思います。先ほどとちょっと重なってしまう部分がありますが、個々の選手のちょっとした課題というのを後押ししてあげられるような、そんなサポートができれば、 本当に来年は2人3人入ってくれるんじゃないかなと期待しています。 全体から考えると、やっぱりちょっと寂しい時代ではありますけれども、ただ可能性としては、本当に1年後、2年後、全く違った状況でお話できることを願って、サポートしていきたいなと思います。

Q:今おっしゃった、このコロナ禍で日本の水際対策がすごく厳しくて難しかった、逆に言うとだんだんとこういったものが解除されていけば、トップ100とかそういった意味では、明るい展望を抱いていいのでしょうか。
杉山:本当に我慢を強いられた時期で、私自身、現役の時はこういったことを経験してないので、どれだけ大変だろうかって想像でしかなかったんですけれども、だいぶ緩和されてきた中で世界が動き出してきていますから、本当にここからだなと思っています。

杉山新監督の率いる日本代表チームの「ビリー・ジーン・キング・カップ」での戦いに期待しよう。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2023年より日本代表監督を務める杉山
(Photo by WOWOW)

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