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死の脅迫を2回受ける!?ドイツに帰国したベッカーが刑務所生活を語る

今年4月、裁判所に向かうベッカー

今月15日にイギリスの刑務所から釈放された後、母国ドイツに強制送還となった元世界王者のボリス・ベッカー(ドイツ)が、さっそく刑務所での生活について語っている。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じた。

今年4月、破産に関連して財産開示を怠った罪などで懲役30ヶ月の刑を言い渡されていたベッカーは、外国籍の受刑者に適用される制度を利用し、国外退去に同意することを条件に服役期間を大幅に短縮。わずか8ヶ月で釈放されることになったベッカーは西ロンドンのハンタークーム刑務所から、友人が手配したプライベートジェットでドイツへと戻った。ベッカーは今後10年間にわたってイギリスに入国することができない。

イギリスの破産手続きはドイツでも適用されるため、ベッカーはこれから手にする収入の大半を没収されることになるが、釈放前から本の出版や複数のドキュメンタリー制作が予定されていると報じられていた。ドイツに帰国してからわずか数日後の20日、ベッカーが刑務所での生活を語る単独インタビューがドイツのテレビ局SAT.1で放映された。なお、このインタビュー報酬は43万5000ユーロ(約6100万円)に上るという。

「(刑務所の)中ではただの番号として扱われる。私はA2923EVだった。ボリスではなく(囚人)番号で呼ばれる。自分が誰かなんてまったく関係ないんだ」と話し始めたベッカーは、「それまで刑務所を描いた映画をいくつも見ていたが、まったく役に立たなかった」という。刑務所内では殺人罪で服役している囚人から金などを目当てに2度も殺すと脅されて命の危機を感じたことや、ローストチキンが出る日曜日以外は米とじゃがいもだけの食事で「初めて空腹というものを知った」ことなど、厳しい獄中生活を振り返った。服役前に比べて明らかにほっそりとしたベッカーは、服役中に体重が7kgも減ったという。

そんな過酷な生活の中でもベッカーは助け合える仲間を見つけることができ、彼らとは「これからもずっとつながっていると思う」と話している。この友人たちは11月にベッカーが55回目の誕生日を迎えた時にはチョコレートケーキまで用意してくれたそうだ。

また、ベッカーは良き友人であるイングランドの強豪サッカークラブ、リバプールFCのドイツ人監督のユルゲン・クロップとの面会を許可してほしいと刑務所側に申し出たところ、相手が有名過ぎて安全を保障できないとして却下されたことや、ファンや友人から送られてきたたくさんの手紙の中に、1992年の「バルセロナオリンピック」でダブルスの金メダルを一緒に獲得した元世界ランキング2位のミハエル・シュティヒ(ドイツ)からの手紙もあり、「力をもらった」ことも明かしている。

今回の実刑判決に至った原因、多額の現金や不動産を隠していたことについては、「間違いなく罪を犯した」とベッカーは認めている。「刑務所の中にいたことは人生で最悪の経験だった。でも、私にはそれが必要だったのかもしれない。自分の間違いに気づくことができた。刑務所に入ったことで本来の自分を取り戻し、2度目のチャンスを得た。その道を進み続け、自分に正直にいられるかどうかは自分次第。だから、刑務所に入ったことは自分にとって良かったと思っている」

1985年に17歳で「ウィンブルドン」の男子シングルスでノーシード選手として初めて優勝し、一躍スター選手となったベッカーは、当時からお金に無頓着だったという。だが、それがやがて彼を破産へと追い込む原因となった。「これまでの私は間違った人を信用し、最後には自分も怠惰になってしまった」と、ベッカーはお金の管理について反省の言葉を口にした。

これからは恋人のリリアン・デ・カルバーリョ・モンテイロや子どもたちと、穏やかで自由な生活を送りたいと話すベッカーは、今後ヨーロッパ以外の土地で暮らす可能性もあるという。「ヨーロッパに留まるかどうかはわからない。できればあと25年は生きたい。もしかしたらマイアミに行くかもしれないし、以前から気に入っているドバイが新天地となるかもしれない」

※為替レートは2022年12月21日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は今年4月、裁判所に向かうベッカー
(Photo by Wiktor Szymanowicz/Anadolu Agency via Getty Images)

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