中南米の国々をエキシビションツアーで回っているテニスの元世界王者ラファエル・ナダル(スペイン)と元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー)。これまでどうしてもナダルから勝利を挙げられなかったルードが、先日エクアドルのキトで初めてナダルを倒した。スポーツウェブメディアSportskeedaなどが報じている。
このツアー中に二人はすでに二度対戦しており、アルゼンチンでもブラジルでもナダルがストレート勝ち。また二人は、ATPツアーでも過去に二度戦っている。初対戦となった今年の「全仏オープン」決勝では6-3、6-3、6-0で、「Nitto ATPファイナルズ」総当たり戦では7-5、7-5で、いずれもナダルがストレートで勝利していた。
だがキトでは、6-4、6-4でルードが勝利。標高2850メートルのキトでは球足が速く、ナダルには不利に働いたかもしれない。ここでルードが放った最速のサーブは時速240kmで、通常ルードが打つサーブよりもはるかに速かった。なんにせよ子どもの頃からナダルに憧れて育ち、ナダルのアカデミーでトレーニングもしているルードにとっては、エキシビションであってもこの一勝は大きな意味を持つかもしれない。
ナダルとルードの一行は訪れる先々で熱狂的なファンに迎えられ、ツアーは大成功のようだ。深夜に空港でチェックインを待つ間に「ワールドカップ気分」でサッカーを楽しむ動画をSNSにシェアするなど、旅を楽しむ様子もうかがえる。二人の中南米ツアーはその後コロンビアのボコタ、そしてメキシコのメキシコシティで最終日を迎える。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全仏オープン」決勝でのナダル(左)とルード
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)