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フェデラーが選手のメンタルヘルスについて語る「僕たちは機械じゃない」

2021年「ATP500ハレ」でのフェデラー

ツアーでプロテニスをキャリアとすることは厳しく困難な道だ。選手たちは何よりもメンタル面に影響を受ける。今年引退したばかりのロジャー・フェデラー(スイス)がプロ選手生活の過酷さに触れ、才能がある選手が若くして引退の道を選ぶのも理解できる、と語った。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。

近年、メンタルヘルス問題に言及するテニス選手が増えている。フェデラーによると、プロテニスツアーの過密スケジュールや選手生活に伴う様々な状況が選手のメンタルヘルスに悪影響を及ぼすという。そしてこの問題が大きくなった原因として、選手たちが弱みを見せることを恐れて、肉体的・精神的疲労を隠す必要があると感じてしまうことを挙げた。精神的な疲労を感じ続けることで、早期引退につながってしまうとフェデラーは残念そうに語った。

「強さを見せる必要があるんだ。でも僕たちは機械じゃない、人間だ。選手が若くして引退することは、僕にはよく理解できる。これまでも時々あった。僕はいつもとても残念に思うんだ。だって、将来もっと活躍することだってできたかもしれないんだから」

「ツアーは厳しいよ・・・遠征、練習、時差。”今日は疲れた”なんて誰も言えないんだ。自分が弱く見えてしまうから。それが、時に選手がメンタルヘルスの問題を抱えてしまう原因になるんだ」

テニス史に残る華々しいキャリアを築いたフェデラーは、9月に現役生活に終止符を打った。引退してゆっくりとキャリアを振り返る時間ができるまで、どれほど自分が次の大会や練習に関するストレスを感じ、精神面で影響を受けていたか気付かなかったという。

「次の練習、次の試合、次の遠征、次の荷造りについてずっと考えているんだ。僕もあまり気付いていなかったけれど、そういう考えが常にそこにあって、自分につきまとっていたんだ。引退して初めて、そのストレスが無くなったと分かったよ」

さらに、テニス界には厳しいドーピング検査があり、それが選手にさらなるプレッシャーを与えていると説明。選手たちはガイドラインに従うためかなりの時間を割かなければならない。フェデラーによると、選手たちは当局に自身の生活について逐次情報を提供しているそうだ。

「ドーピング検査用紙に毎日記入しなきゃいけないんだ。どこにいても、1日1時間かかる。いつも頭のどこかで彼らがいつ来てもおかしくないと感じてしまう。特にその1時間はね。それが全部なくなると、自分がかなり軽くなったと感じるんだよ。25年経って、やっと普通の人生が送れるとホッとするんだ」

大坂なおみ(日本/フリー)、アシュリー・バーティ(オーストラリア)、ニック・キリオス(オーストラリア)などスター選手をはじめ、多くのテニス選手がメンタル面の苦悩を公の場で話すようになった。今年引退したバーティは、先日自伝を出版し、テニスツアーでトップの座に上り詰めるのと同時に、うつ病との戦いが始まっていたことを明かしている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「ATP500ハレ」でのフェデラー
(Photo by Friso Gentsch/picture alliance via Getty Images)

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