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サッカーワールドカップにならって?テニスの最終戦でもVARが使われる

2019年「Nitto ATPファイナルズ」での主審の画面

20日より開幕したサッカーの国際大会「FIFAワールドカップカタール2022」。開幕戦となったカタール対エクアドルの試合で、エクアドルの先制ゴールを取り消しその正確性が話題となったVARが、テニスのシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」の男子ダブルス決勝戦でも使用された。英Express紙が伝えている。

「Nitto ATPファイナルズ」男子ダブルス決勝戦に進出したのは、長年パートナーを組む第2シードのラジーブ・ラム(アメリカ)/ジョー・ソールズベリー(イギリス)ペアと第4シードのマテ・パビッチ(クロアチア)/ニコラ・メクティッチ(クロアチア)ペア。

ラム/ソールズベリー組が第1セットを先取、2セット目も1つブレークを奪いリードしていた時だった。ポイントの判定に同意できないとラム/ソールズベリー組が主審にビデオ判定を請求した。

7-6(4)、2-0で迎えた第3ゲーム。ラリーでソールズベリーがボールをネットに引っ掛けパビッチ/メクティッチ組にポイントが入ったが、その前にメクティッチが2回ボールを打ったように見えたとラム/ソールズベリー組が強く主張。4人の選手はすぐに主審の方に目を向け、判定を待った。

そこで主審は今大会で初めてビデオ判定システムを使用。今回の試合以前にもネット際での判定に関してビデオ判定が請求されたが、その時はビデオ判定の目的に沿わないとして却下されていた。

当初、メクティッチが1回の動作でボールを打ち返していたとして主審はショットを有効としていた。しかしビデオで再確認した後に主審はこの判定を覆し、ラム/ソールズベリー組にポイントを与えた。

主審は観客に「皆様、判定が覆りました。メクティッチさんはボールに2度触っていました。そのため、ポイントはラム/ソールズベリー組に与えられます」と説明。

ラム/ソールズベリー組はその後パビッチ/メクティッチ組にブレークチャンスを与えない試合運びをみせ、7-6(4)、6-4で勝利。3度のグランドスラム優勝経験を持つ2人が初めて「Nitto ATPファイナルズ」で優勝を飾った。そしてグループステージでも負けなしだったラム/ソールズベリー組は、男子ダブルス史上最高額となる93万300ドル(約1億3000万円)もの賞金を得ることに。

2人は昨年も「Nitto ATPファイナルズ」の決勝に進出していたが、ピエール ユーグ・エルベール(フランス)/ニコラ・マウ(フランス)ペアに敗れトロフィーを逃していた。今年はリベンジを果たし、さらにソールズベリーは「Nitto ATPファイナルズ」の男子ダブルスで初めて優勝したイギリス人となった。

※為替レートは2022年11月24日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「Nitto ATPファイナルズ」での主審の画面
(Photo by Naomi Baker/Getty Images)

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