今年3月に電撃引退した26歳のアシュリー・バーティ(オーストラリア)が来年、「全豪オープン」の会場を訪れるつもりであることを認めた。豪スポーツメディアのWide World of Sportsが伝えている。
今年の「全豪オープン」で44年ぶりとなる自国選手としての優勝を果たしたバーティは、その2ヶ月後に突如引退を表明し皆を驚かせた。以来、競技復帰が示唆されるたびきっぱりと否定してきた。
バーティはオーストラリアの情報番組に出演し、来年1月に「全豪オープン」に訪れることを認めた。ただし、ラケットは持たずにメルボルン・パークに行くのだという。
「逃げることはないわ、絶対に。約束する。また戻ってくるつもりだったわ。(テニスは)扉を締めたら戻ってこない、というものではないのよ」
「全豪オープン」の会場で何を行うのかについては明らかにしなかったバーティ。ただし、観客で満員のロッド・レーバー・アリーナに立つためではないようだ。「センターコートじゃないわ。裏方でやることがあるの。でも、みんなと同じように楽しんでいるのは確かね」
バーティはキャリアの絶頂にいながら引退を決意した。だが、彼女にとっては最適な時期に下した最適な決断だという。「恋しく思う部分ももちろんあるわ。世界のトップ選手たちを相手に自分を試すこと、世界中からやってくる友達と会うことなんかはね」
「恋しく思うことはたくさんあるわけじゃないけれど、恋しく思わなくなることはない。でも満足していることは確かよ。私にとって最適な時期だった。そして最適な決断だったわ。後悔はしていない」
引退後のバーティはゴルフを楽しんだり自伝を書いたりしながら、忙しい日々を過ごしている。
「一番うまく言い表す言葉は、混沌ね」とバーティは引退後の生活についてコメントした。「整理された混沌、美しい混沌よ。時々完全な修羅場になるけどね」
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全豪オープン」でのバーティ
(Photo by
Clive Brunskill/Getty Images)