2023年のテニスシーズンの幕開けを飾る新たな国別対抗戦「ユナイテッドカップ」では、世界最高の男女選手たちが力を合わせて共に戦うこととなる。テニス・オーストラリアとの連携で開催されるこの大会では、18ヶ国の男女混合チームが2022年12月29日(木)から2023年1月8日(日)までの11日間にわたって、ブリスベン、パース、シドニーの会場で戦う。ATP(男子プロテニス協会)、WTA(女子テニス協会)公式オンラインメディアなどが報じている。
選手たちは自国の誇りを背負って共に国を代表して戦い、1500万米ドル(約22億1200万円)の賞金がかかっているため、チーム対抗戦の力強さと情熱が生まれるであろう。男女混合のチーム制大会としてはこれまでで初めて、ATPとWTAのランキングポイント500ポイントも手にすることができる。
最初の12ヶ国は、ATPとWTA双方の、最もランキングの高い6人の選手たちの国が出場権を得る。残りの6ヶ国は、各国トップの男子選手と女子選手それぞれのランキングを足して決定される。各チームには、男女それぞれ3~4人の選手が参加する。
各都市は3ヶ国ずつのグループを2組受け入れ、まず男子と女子のシングルス各2試合と混合ダブルス1試合による総当たり戦が戦われる。各都市の決勝で勝利したチームは1月6日~8日にシドニーで行われる「ユナイテッドカップ・ファイナル4」に進出し、グループステージで次点の成績をおさめたチームが4つ目のチームとして出場する。
元世界ランキング1位のアンディ・マレー(イギリス)は、この新しい大会の開催を歓迎。「男子と女子が共に戦うのを見るのは大好きだ。この大会に関してすごくわくわくしているよ。テニスは、男女が同じ会場で戦う唯一の世界的なスポーツだ。これはテニスに関するすごく特別なことであり、祝福すべきことだ。こういう大きな大会は運営機関の距離を縮めるのに役に立つだろうし、僕たちのスポーツにとって唯一無二の大会になるだろう」
「選手はみんな、自国のために戦うことにすごく情熱的を持っている。そして、男子と女子がお互いに支え合い、協力するだろう。それって本当にクールだね。選手たちをみんな、できるだけ早くオーストラリアに連れてくるのは、オーストラリアの夏にとっていいことだ。1年の初めには、世界の他の地域で大会が行われていることもある。男子と女子のトップ選手たちを早い時期にたくさんオーストラリアに呼び込んでそこで準備をしてもらうことは、夏シーズン全体にとって、そして特に“全豪オープン”にとって本当に有益なことだ」
現在はコメンテーターを務めるケーシー・デラクア(オーストラリア)は、次のように話した。「これはテニスにとって心躍る機会ね。世界的なチーム制の大会に男子と女子のツアーを共に呼び込む初めての試みで、高額の賞金と大量のランキングポイントがかかっている。テニスという競技にとっての素晴らしい革新であり、テニスの夏の幕開けを飾る大注目の大会となるでしょう」
組み合わせ抽選会は11月10日(木)に行われ、チケットの販売は11月11日(金)から始まる。グループステージは、ブリスベンのパット・ラフター・アリーナ、パースのRACアリーナ、そしてシドニーのケン・ローズウォール・アリーナで、2022年12月29日(木)から2023年1月4日(水)までの日程で戦われる。
※為替レートは2022年11月1日時点
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は以前行われていた男女混合国別対抗戦「ホップマンカップ」を2019年に制したベリンダ・ベンチッチ(左)とロジャー・フェデラーのスイスチーム
(Photo by Paul Kane/Getty Images)