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ジョコビッチのオーストラリア入国禁止処分を取り消すことは国民への裏切り?

2019年「全豪オープン」でのジョコビッチ

今年の1月にオーストラリアから国外退去となった際、3年間の入国禁止処分を科された元世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)。彼の来年の「全豪オープン」出場をめぐり、オーストラリアの政府やテニス協会の関係者がコメントしている。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じた。

「全豪オープン」に出場するため、今年の1月上旬にメルボルン空港に降り立ったジョコビッチは、新型コロナワクチンを接種していないことで入国を拒否された。そこから不法滞在者向けの劣悪な環境のホテルに勾留された後、一度はジョコビッチ側の訴えが認められて解放されるも、後日処分が覆って同じホテルに戻ったりと、事態は二転三転。結局、訴訟まで起こした末にジョコビッチは強制送還されることに。その際、ジョコビッチの入国ビザは取り消され、今後3年間はオーストラリアに入国できない処分が下されていた。

その後、オーストラリアの政権が交代し、新型コロナの規制をめぐる状況が世界的に変化していることもあり、現在の同国政権はジョコビッチの入国禁止処分を取り下げることに前向きだと考えられている。これに対して、ジョコビッチが強制出国となった当時に内務大臣を務めていたカレン・アンドリュース氏は、ワクチン未接種のジョコビッチを入国させれば、ワクチンを接種したオーストラリア国民を裏切ることになると主張した。

「全豪オープン」のトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏は、先月の「レーバー・カップ」でジョコビッチに会ったそうで、こう述べている。「彼はオーストラリアにぜひ戻りたいと思っているが、(戻れるか否かが)連邦政府の最終的な判断になることは認識していた。彼はその状況を受け入れている。両者の間のプライベートな問題ではあるが、ノバクがオーストラリアへの入国条件を満たしていれば、我々としては9回優勝している彼を再び迎え入れたいと思っている」

タイリー氏はまた、2023年の「全豪オープン」の立ち上げを記念したイベントでもジョコビッチの入国についてコメント。「我々がロビー活動でなんとかできる問題ではない。これはノバクと連邦政府の間で解決すべき問題であり、我々はその後に出された指示に従う」と述べ、直接介入しないことを強調した。年始の騒動でジョコビッチは、大会直前に新型コロナに感染したことでオーストラリアテニス協会(TA)から特別免除を受け、それによってワクチンを接種していなくても入国できるものだと信じていたと主張。その混乱の一端を担ったのはタイリー氏だとされている。ジョコビッチは移民局のアンドリュー・ジャイルズ大臣にワクチン接種の免除を申請することができるが、手続きを進めているかどうかはわかっていない。

TAが今月12日に発表した内容によれば、来年の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月16日~1月29日/ハードコート)では予選を含む3週間の間に90万人のファンを動員することを目標に掲げている。タイリー氏は声明の中で「世界最大のスポーツイベントとして定着させるという、パンデミック前の計画に戻したい」と強気な姿勢を示した。それまで人気の高かった子ども向けのイベントが復活し、新たな交流の場が設けられるほか、入場者が参加できる様々なアクテビティやチャリティー活動も催されるとのことだ。チケットの予約は今月12日から始まっている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「全豪オープン」でのジョコビッチ
(Photo by TPN/Getty Images)

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