テニスの元世界女王ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)は、2022年の「全米オープン」でグランドスラムのシングルスの舞台に戻ってきた。しかし、ビーナスは1回戦でアリソン・バン ウィトバンク(ベルギー)に1-6、6-7(5)のストレートで敗退。ビーナスは自身のYouTubeチャンネルにこの経験についての動画を投稿し、数多くの調整をしなければならなかったことを語っている。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じた。
「これは間違いなく、新しい形のグランドスラム復帰だった。新しい装備を使って、新しいラケットを使った。そういう色んなこと全てについて調整しなければいけなかったし、それは間違いなく精神的な闘いだった」
ビーナスは、最も厳しい状況においてさえも精神的に準備が整っていなければならないということを強調した。ビーナスはさらに、これは「第一歩」に過ぎず、この先に続くものがあると言い添えた。
「この試合から学んで今後の糧とすることは、いつだって精神的に準備が整っていなければならないということと、この上なく困難な状況にある時でさえも、常に自信を保たなければならないということ。それは私が実際にしたことであり、しようとしたことでもある」
「望んだ結果が出なかった時でも、大事なのは前に進むこと。次の一歩を踏み出すこと。そして、私にとってはこれがそういうことだった。これは第一歩で、この先に次のステップがある」
ビーナスは、妹のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のキャリア最後の試合の後に、ソーシャルメディア上でセレナに向けて感情豊かな賛辞を送った。ビーナスは妹をGOAT(史上最高の選手)と呼び、セレナ・ウイリアムズに並ぶ選手は二度と現れないだろうと言った。
「試合から1年間離れていた後で、彼女のレベル、集中、興奮、そして見るものを楽しませてくれるテニスに近づくことのできる人は今も一人としていない。セレナ・ウイリアムズのような選手が現れることは今後も決してないでしょう。彼女の遺産は、偉大なことを成すべく彼女から刺激を受けた全ての人々の中で生き続ける。私もその一人よ!誰一人として、彼女のようにテニスやスポーツに影響を与えた人はいない。GOATがいなくなれば、テニスは違ったものになるでしょう」
セレナの方も3回戦でアイラ・トムヤノビッチ(オーストラリア)に敗れた後に、同じように感情あらわにビーナスを称賛した。
「全ては両親と共に始まって、彼らは全てを受け取るに値した。だから、本当に彼らに感謝している。そしてもしビーナスがいなければ、私はセレナではなかった。だからありがとう、ビーナス。彼女こそが、この世にセレナ・ウイリアムズが存在した唯一の理由よ」
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「ウィンブルドン」会場に到着したビーナス
(Photo by Julian Finney/Getty Images)