「楽天ジャパンオープン」(日本・東京/10月3日~10月9日/ハードコート)大会5日目となる7日、シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が決まった。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが報じている。
第4シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)は、実は時差ボケに苦しんでいるそうだが、そうとは思えないプレーを披露した。世界ランキング33位のミオミル・キツマノビッチ(セルビア)から30分足らずで6-0にて第1セットを取り、第2セットでも早々にブレークに成功。6-0、6-4で快勝している。
「ここのところ時差ボケがひどくて、かなり早い時間帯に眠くなって、とても朝早くに目覚めてしまうんだ」と話すティアフォーだが、コートの上では「試合開始直後からいいプレーができたよ。うまく動けた。今日のようなプレーができたことは大きいね」と満足感を示した。
そんなティアフォーが決勝行きを懸けて次回対戦するのは、世界120位のクォン・スンウ(韓国)。クォンは世界68位のペドロ・マルチネス(スペイン)とのノーシード対決を6-3、6-0と、こちらもベーグルを交える形で制し、500大会で初のベスト4進出を果たしている。ティアフォーとクォンはフロリダで時折一緒に練習しているそうだが、これまで公式戦で対戦したのは一度だけ、2021年の「東京オリンピック」で、その時はティアフォーがストレートで勝利していた。ティアフォーは前回と同じく有明で対戦する相手について「クォンは素晴らしい選手で、今週はとてもいいプレーをしている。彼との対戦はクールなものになるだろう」と述べている。
ボトムハーフでは、第7シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)と第9シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)が対戦した。チョリッチは初め2つのサービスゲームはいずれもラブゲームでキープしたものの、3つ目でシャポバロフにパッシングショット2連発とリターンエースを決められて2-4のビハインドに。シャポバロフがサービング・フォー・ザ・セットの第9ゲームでダブルフォールトを重ねたことからチョリッチがブレークバックに成功。しかしチョリッチは直後のゲームで何度もショットをネットにかけてしまい、シャポバロフが6-4でこのセットを取った。チョリッチはシャポバロフの低いリターンに苦労したのか、第2セットに入ってもショットがネットにかかる場面が多く、第4ゲームを落としてしまう。そのまま1ブレークアップを保ったシャポバロフが6-4、6-3のストレート勝ちを収めた。
なお、準々決勝もう1カード、第3シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)対第5シードのニック・キリオス(オーストラリア)は、直前にキリオスが膝の痛みにより棄権したため行われず。キリオスはのちに会場のファンの前へ姿を現し、「この大会のためだけにオーストラリアからやってきただけに残念だ。来年また戻ってきたい」とコメントしている。
一方、ダブルスでは決勝カードが決まった。第1シードのキリオス/タナシ・コキナキス(オーストラリア)の棄権によりファイナル行きとなったノーシードのマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)/マルセロ・メロ(ブラジル)ペアのほか、予選から4連勝中だったサンダー・ジレ(ベルギー)/ヨラン・フリーゲン(ベルギー)ペアの勢いを止めた第3シードのラファエル・マトス(ブラジル)/ダビド・ベガ エルナンデス(スペイン)ペアがペアとして今季6度目の決勝進出を果たしている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「楽天ジャパンオープン」でのシャポバロフ
(Photo by WOWOWテニスワールド)