ニュース News

練習コート確保に苦労したキリオス、自国のテニス協会を批判

「全米オープン」でのキリオス

今年の「ウィンブルドン」で準優勝を果たしたニック・キリオス(オーストラリア)が、地元で練習コートを確保するのに苦労したとしてオーストラリアテニス協会(TA)を批判した。米テニスメディア Tennis.comなど複数のメディアが報じている。

「楽天ジャパンオープン」(日本・東京/10月3日~10月9日/ハードコート)出場を予定しているキリオス。シングルス世界ランキング20位、ダブルス世界13位の彼は、今年「全豪オープン」「ATP500 ワシントンD.C.」など3大会のダブルスで一緒に優勝したダブルス世界21位のタナシ・コキナキス(オーストラリア)とともに、メルボルンパークにあるナショナルテニスセンターを訪れた。ところが、室内に20面、屋外に13面の練習コートを完備している施設にもかかわらず、キリオスたちはコートを使えるようになるまで1時間以上待たされたという。

これに対してキリオスは「オーストラリアテニス協会へ。練習しようと思ってメルボルンに来たのにコートがまったく取れない!今までと何も変わってないじゃないか。いつになったら選手を優遇してくれるんだ?」とInstagramのストーリーで不満をぶちまけ、続けて「俺たちは“全豪オープン”で優勝したのにコートを1時間確保することもできない」と投稿している。

その場に合流したキリオスの友人でコメディアンのエリオット・ローニーは、ニュースキャスターになりきって大げさに状況を伝えている。「速報です。テニスのスター選手、ニック・キリオスとタナシ・コキナキスが取り残されているとのことです。世界最大のテニスアカデミーはスーパースターたちにコートを提供することができません。どうやらオーストラリアテニス協会は一般人を優先しているようです。“全豪オープン”で優勝した彼らのおかげで何百万人もの人々がテニスに興味を持つようになったにもかかわらず、スーパースターたちは足止めされ、一球も打つことができていません」

その後、ようやくコートを確保できたキリオスたちは充実した練習ができたようだ。キリオスはコキナキスと激しく打ち合う動画やパワフルなサーブを打つ動画を投稿し、「レベルは常に高く、競争心も旺盛だった」とコメントしている。

キリオスは最後に出場した「全米オープン」では準々決勝で当時世界31位のカレン・ハチャノフ(ロシア)にフルセットの末に敗れ、「ウィンブルドン」に続くグランドスラム決勝進出は果たせなかった。試合が終わった直後にキリオスは怒り任せに何度もラケットをコートに叩きつけ、記者会見では「打ちのめされている」「グランドスラム以外の大会はもうどうでもいい」などと口にしていた。だが、北米大陸のシーズンが終わり、家族や友人の待つオーストラリアに一旦戻ることができたキリオスはモチベーションを取り戻した様子だ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「全米オープン」でのキリオス
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. 練習コート確保に苦労したキリオス、自国のテニス協会を批判