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全米オープンで初戦敗退を喫した3人のディフェンディングチャンピオンとは?

「ウィンブルドン」でのラドゥカヌ

「全米オープン」の前年女王が1回戦でつまずくというのは、さほど頻繁に見られることではない。だが、これはまさに今年の大会で起きたことだ。昨年驚きの優勝を果たしたエマ・ラドゥカヌ(イギリス)は、初戦でわずか6ゲームしか奪えずに一方的な敗戦を喫した。

10代のラドゥカヌにとって、昨年ニューヨークで躍進を遂げる優勝を果たしてからの1年間は難しいものであった。ラドゥカヌは2021年大会で、オープン化以降に男女を問わず初めて予選から勝ち上がって四大大会を制するというお伽話のような優勝劇を収め、一夜にして超有名人となった。しかしながらその1年後、ラドゥカヌは1回戦でアリゼ・コルネ(フランス)に敗れた。コルネは過去数回のグランドスラムで数名の四大大会優勝経験者を破っている。これに関連して、「全米オープン」女子シングルスの前年度覇者が1回戦で敗れた3度の事例を、スポーツウェブメディアSportskeedaが紹介している。

3回目:エマ・ラドゥカヌがアリゼ・コルネに6-3、6-3で敗退(2022年)
ラドゥカヌはシーズンを通して準決勝に進出することなく、13勝15敗という戦績でニューヨーク入り。だが北米のハードコートでは7試合に出場して4勝し、四大大会優勝経験者のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)やビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)から勝利を挙げるなど、調子は比較的良かった。そしてラドゥカヌは「全米オープン」のタイトル防衛のプレッシャーを感じていないようであった。ラドゥカヌは大会前日にこう語っている。

「おそらく、みんなは私よりもプレッシャーやランキングについて考えているみたい。タイトル防衛というのはメディアが作り上げたものに過ぎないと思う。私はただ、一試合ずつ戦おうと捉えているわ」

しかしながら、1回戦でのコルネとの試合で、ラドゥカヌは力不足であることがわかった。3度のブレークを経て、コルネが最初のセットを取った。ラドゥカヌは第2セットで3-1とリードしたものの、コルネが続く5ゲームをたやすく奪ってみせた。これにより、ラドゥカヌは1回戦で敗れたわずか3人目の「全米オープン」前年度覇者となり、世界ランキングで75位以下にまで滑り落ちた。

コルネにとってこの勝利は、今年グランドスラム優勝経験者から挙げた5つ目の勝ち星であった。コルネは「全豪オープン」ではガルビネ・ムグルッサ(スペイン)とシモナ・ハレプ(ルーマニア)を、「全仏オープン」ではエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を、そして「ウィンブルドン」ではイガ・シフィオンテク(ポーランド)を破っている。

2回目:アンジェリック・ケルバーが大坂なおみに6-3、6-1で敗退(2017年)
2016年の「全豪オープン」と「全米オープン」を制したアンジェリック・ケルバー(ドイツ)は、翌2017年の「全米オープン」で19歳の大坂なおみ(日本/フリー)に敗れたことで、同大会の1回戦で敗れた2人目の前年度覇者となった。ニューヨークで頂点に立った1年後、左利きのケルバーは以前の彼女とは似て非なる存在のようで、試合を通して4ゲームしか奪えず、大坂は当時のキャリア最大に数えられる勝利を飾った。

ケルバーは、新しい屋根が付いたセンターコートのアーサー・アッシュ・スタジアムでサーブにひどく苦しんだ。大坂は22本ものウィナーを放ち、強力なサーブを見せて、1時間をわずかに超える試合の後にケルバーの大会を終わらせた。大坂はこの年は3回戦でカイア・カネピ(エストニア)に敗れたが、その後「全米オープン」を2度制することとなる。

1回目:スベトラーナ・クズネツォワがエカテリーナ・ビチュコワに6-3、6-2で敗退(2005年)
スベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)は、2004年には紛れもないニューヨークの女王であったが、1年後に彼女の支配は止められた。クズネツォワは2005年の「全米オープン」1回戦で同胞のエカテリーナ・ビチュコワ(ロシア)からわずか5ゲームしか奪うことができず、望まない類の歴史を作ることとなった。オープン化以降に「全米オープン」の初戦で敗れた初めての女子シングルス前年度覇者となったのだ。

グランドスラム全体を見れば、クズネツォワ以前にオープン化以降で前年度覇者が1回戦で敗れたことは3度あった。1994年「ウィンブルドン」でのシュテフィ・グラフ(ドイツ)、2003年「全豪オープン」でのジェニファー・カプリアティ(アメリカ)、そして2005年「全仏オープン」でのアナスタシア・ミスキナ(ロシア)である。

クズネツォワは、敗戦の後にこう語った。「ガソリンが全然なくてもう進めない時にどんな感覚になるかはわかる。これはそれとは違うと思う。それが何なのか見つけないといけない。学ぶのに少し時間がかかるというだけ。プレッシャーを感じながらプレーするのには少し時間がかかるのよ」

クズネツォワはこの後、2009年の「全仏オープン」で2つ目の四大大会タイトルを獲得している。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ウィンブルドン」でのラドゥカヌ
(Photo by Rob Newell - CameraSport via Getty Images)

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