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24年間のプロ生活に幕。フェデラーが現役引退へ「ほろ苦い決断」

「ウィンブルドン」センターコート100周年セレモニーでのフェデラー

膝の怪我により一年以上ツアーから離脱しているロジャー・フェデラー(スイス)が、23日から行われる「レーバー・カップ」(イギリス・ロンドン/9月23日~9月25日/室内ハードコート)をもって現役から退くことを発表した。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトをはじめ多数のメディアが報じている。

昨年の「ウィンブルドン」準々決勝を最後にツアーから遠ざかっている41歳のフェデラーは現在、3回目となる膝の手術からのリハビリに励んでいる。グランドスラムタイトルを20個獲得しているが、1年以上試合に出場していないため、7月11日に更新された世界ランキングでは、1998年のプロ転向以来、初の圏外に。今年の「ウィンブルドン」にはキャリアで初めて出場できなかったが、センターコートの100周年を記念したセレモニーに姿を現した際にはスタンディングオベーションで迎えられ、「もう一度戻ってこられることを祈っています」と述べていた。

そんなフェデラーが15日、来週に控える「レーバー・カップ」が自身にとって最後のツアーイベントとなることを明かした。自身のSNSに投稿した4分以上にわたる動画メッセージの中で以下のように語っている。

「多くの人たちが知っているように、過去3年にわたって怪我と手術を繰り返してきた。困難の連続だったよ。もう一度ちゃんと競える状態まで戻れるよう懸命に努力してきた。でも、肉体的にできることとできないことはわかっていて、それが最近になってより明確になった。僕は今、41歳だ。24年にわたって1500試合以上戦ってきた。テニスは夢見てもいなかったほど僕に優しくしてきてくれたけど、競技者としてのキャリアを終える時期が来たのだと理解しなければならない」

「来週ロンドンで行われる“レーバー・カップ”が、僕にとって最後のツアーイベントになるだろう。今後ももちろんテニスはするだろうけど、グランドスラムやツアーの大会に出場するのはもう終わりだ」

「ほろ苦い決断だよ。テニスが与えてくれたものすべてが恋しくなるだろうからね。でも、それと同時にお祝いしたい気分でもあるんだ。僕は自分が地球上で最も幸運な人間の一人だと考えている。テニスの特別な才能があり、プロとして想像したこともなかったような高いレベルで、そんなことが可能とは思わないほど長い間、現役生活を続けることができた」

「まずは素晴らしい妻、ミルカに感謝したい。僕とずっと生きてきてくれた。20年以上にわたって、大一番へと向かう僕を励まし、スタンドから見守り、妊娠中もツアーに帯同してくれた。そして素晴らしい4人の子どもたちにもお礼を言いたい。あの子たちと過ごす中で素晴らしい思い出の数々ができたし、それまで知らなかったところを探究することができた。家族がスタンドから応援してくれる姿を見た時の気持ちは、永遠に大事にするよ。両親にも感謝している。そして姉さん。彼らなしではどんなことも不可能だったろう」

「あとは、これまで指導してくれたコーチたち全員に心からのお礼を言いたい。いつも僕を正しい方向へと導いてくれた…見事だったよ!そして僕を若くして信じ、理想的なスタートを切らせてくれたスイステニス協会にも感謝している。僕のチームにもお礼を言わないとね。イバン、ダニ、ローランド、そして特にセベとピエールは、僕に最高のアドバイスをくれたし、いつだってそばで支えてくれた。それとトニー。17年以上も僕のビジネスの面倒を見てくれた。クリエイティブな人といるのは最高の気分だよ。そしてパートナーのような関係を築けたスポンサーの方々、親切でもてなしの精神にあふれていたツアーの人たちにも感謝している」

「そして、コートでともに戦った仲間にもお礼を。数多くの印象的な試合をすることができた。決して忘れないよ。僕たちはいつだってフェアに戦い、情熱と激しさをもって、テニスの歴史に恥じぬよう、ベストを尽くしてきた。本当に感謝しているよ。僕たちは互いに刺激し合い、テニスを新たな高みへと導いたんだ。そして、信じられないほど素晴らしいファンのみんなに特別の感謝を捧げたい。ファンのみんなが僕にどのくらいたくさんの力と信じる気持ちをくれたか、決して知ることはないだろう。みんなが駆けつけてくれたスタジアムへ足を踏み入れた時の気持ちは、僕の人生の中でも特に心躍る瞬間だったよ。ファンがいなければ、いくら成功を収めても虚しかっただろう。でもみんながいてくれたから、喜びとエネルギーで満たされた」

「ツアーでの24年間は素晴らしい冒険の日々だった。まるで一瞬で過ぎ去ったかのように感じる時もあれば、一生をもう生きたかのように濃密で魔法のような日々だったと感じる時もある。40以上の国々で、ファンのみんなの前でプレーし、笑ったり泣いたり、喜びや痛みを感じた。そして何よりも、生きているという実感が得られた。ツアーで世界中を旅する中で素晴らしい人たちと出会い、生涯の友もできた。彼らは忙しい時間を割いて僕がプレーするのを見に来てくれて、応援してくれた。本当にありがとう」

「テニスを好きになった時の僕は、地元バーゼルのボールキッズの一人だった。コートに立つ選手たちを不思議な気持ちで見つめたものだよ。子どもの頃の僕にとって選手はまるで巨人のように大きな存在で、僕は夢を見るようになった。その夢のおかげで懸命に努力し、次第に自分を信じられるようになっていった。いくつかの成功を収めたことで自信が芽生え、ここまで信じられないほど素晴らしい旅路を続けてくることができた。だから、世界中の人たちにあらためて心からのお礼を言わせてほしい。スイスのボールキッズが夢を叶えることを助けてくれてありがとう。最後は、テニスへ。大好きだよ。決して君から離れたりはしない」

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ウィンブルドン」センターコート100周年セレモニーでのフェデラー
(Photo by Shi Tang/Getty Images)

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