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フェデラーにもっとダウンザラインを打つよう忠告?! エリザベス女王とテニス界の交流

2010年「ウィンブルドン」でのフェデラーとエリザベス女王

エリザベス女王は8日、滞在中のスコットランド・バルモラル城で96年の生涯に幕を閉じた。1952年2月6日に王位を継承してから、歴代最長の70年7ヶ月間イギリス君主として在位。女王はテニス界のスター選手たちと何度も交流していた。今回は数々のエピソードの一部を紹介する。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。

チャールズ新国王は、エリザベス女王について次のように声明を発表。「愛する母、女王陛下の死は、私と家族全員にとって最も悲しい瞬間でした。大切な君主、そして非常に愛された母の死を深く悼みます。女王がこの世を去ったことは、イギリス、英王国連邦、そして世界中の数えきれない人々の心に深く刻み込まれるでしょう」

女王自身はそれほど熱心にテニスをプレーしたわけではないが、「ウィンブルドン」を観戦したり、選手と交流する機会が何度かあった。今回はそのうち興味深いものを5つピックアップした。

1. フェデラーにもっとダウンザラインを打つよう勧める
「ウィンブルドン」で最も実力を発揮した選手といえばロジャー・フェデラー(スイス)だ。フェデラーはロイヤルファミリーと交流したことがあり、2010年の「ウィンブルドン」に出場していた時もそのような機会があった。大会中、試合のない日にエリザベス女王と食事をしたフェデラーは、バックハンドのダウンザラインをもっと打つべきだと言われたそうだ。

「女王は、一回戦が厳しかったことを知っていた。もっとバックハンドのダウンザラインを打つべきだと言われたよ」とフェデラーは語った。この年、フェデラーは準々決勝まで進出するも、その後準優勝したトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に敗れた。ダウンザラインは十分に打ったのだろうか。

2. 「全米オープン」で優勝したラドゥカヌへの手紙
昨年の「全米オープン」で、18歳だったエマ・ラドゥカヌ(イギリス)はテニス史に残る素晴らしい功績を残した。予選を勝ち抜き本戦出場権を得ると、決勝でレイラ・フェルナンデス(カナダ)を退けて優勝。予選から決勝まで10試合すべてストレート勝ちだった。グランドスラム初優勝を飾った後、ラドゥカヌはエリザベス女王より手紙をもらったという。

「あなたの成功にお祝いの言葉を贈ります。あなたのような若さで、見事な成果です。この成功は、あなたの努力と情熱の証です。あなたと、対戦相手のレイラ・フェルナンデスの卓越した実力は、次世代のテニス選手を勇気づけるものであったと確信しています」と手紙には綴られていた。ラドゥカヌは「手紙を額に入れるわ!」と興奮した様子で語っていた。

3. ナダルは面会を辞退
ラファエル・ナダル(スペイン)は史上最高の一人と言われるテニス選手であり、競技に対する真摯な態度もよく知られている。常に真剣に取り組むナダルは、2010年にエリザベス女王と面会する機会があった時も辞退するほどだった。

1977年以来初めて「ウィンブルドン」の観戦に訪れたエリザベス女王と交流する機会を与えられたナダルだったが、ロビン・ハッサ(オランダ)との2回戦の準備を中断したくないと言う理由で断った。ナダルはハッサにフルセットの末に勝利。決勝でベルディヒを下し優勝した。以来、ナダルは「ウィンブルドン」の栄冠から遠ざかっている。

4. セレナのイギリス風お辞儀
2010年に「ウィンブルドン」を訪れたエリザベス女王は、多くの選手と対面。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、フェデラー、アンディ・ロディック(アメリカ)、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)など、名だたる選手たちがイギリス君主に挨拶した。

エリザベス女王は面会したすべての人と握手し、選手らは尊敬の念を示すために膝を曲げるイギリス風のお辞儀をした。セレナはもう少しお辞儀を練習し、次回は手首の動きを少し抑えたいと後に語った。「今日はコートでお辞儀をするつもりだったんだけれど、しくじったみたい。もう少し練習が必要ね。手首の動きを抑えるようにしないと」とセレナは慣れないお辞儀について言った。

5. オルコットとのユーモラスなやりとり
最後に紹介するのは、今年、車いすテニス界のレジェンド、ディラン・オルコット(オーストラリア)とエリザベス女王がリモート面会した時のエピソードだ。オルコットは今年の「全豪オープン」の後に引退。31歳のオルコットは、2022年のオーストラリアン・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、女王と交流する機会があった。

自己紹介しながらオルコットは、「ウィンブルドン」で何度か優勝したこと、その途中でイギリス人選手を退けたことを明かした。「僕はグランドスラムを15回制し、“ウィンブルドン”では2回優勝しましたが、残念ながらイギリスの選手を何人か倒しました。僕は嬉しかったですが、もしかしたら陛下はあまり嬉しくなかったかもしれませんね」

オルコットの冗談めかした言い回しに、エリザベス女王はクスクス笑った。そしてオルコットのチャリティーへの貢献を聞くと、「人を助けるのは素晴らしいことですね」とコメントした。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2010年「ウィンブルドン」でのフェデラーとエリザベス女王
(Photo by Oli Scarff/WPA Pool/Getty Images)

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