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元世界9位ペトコビッチ、全米オープン初戦敗退後に引退へ

「WTA500 ベルリン」でのペトコビッチ

元世界ランキング9位で34歳のアンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)が「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス1回戦で敗れ、現役生活に幕を閉じることとなった。WTA(女子プロテニス協会)公式ウェブサイトなど複数のメディアが報じている。

昨年末、2022年シーズンを最後に現役を引退することが報じられていたペトコビッチ。予選敗退を喫した2週間前の「WTA1000 シンシナティ」で、「全米オープン」を最後の舞台とすることを決めたという。現在世界104位のペトコビッチは2011年にキャリアハイとなる世界9位に到達し、1999年のシュテフィ・グラフ(ドイツ)以来にトップ10入りを果たしたドイツ人女子選手となった。シングルスで通算7つのタイトルを獲得し、ダブルスでも優勝を飾っている。ドイツ代表として「フェドカップ(現ビリー・ジーン・カップ)」に2007年から参加しており、2016年の「リオデジャネイロオリンピック」にも出場した。

ファンからも人気の高いペトコビッチは “ペトコラッツィ”と名づけられたノリノリのダンスを勝利後にコートで踊ることで知られ、記者会見でも常にウィットが光っていた。一方でキャリアを通して何度も大怪我に見舞われ、その度にカムバックを果たしている。しかし、今回ばかりはそうはいかなかったようだ。怪我と不調が積み重なり、トレーニングを継続しながら安定して大会に出場することが難しくなったと説明している。

「私はまだテニスが大好きだし、テニスに対する情熱もあるわ。ただ、身体の方が思うようにテニスをしたり、トレーニングをしたり、シーズンを通してプレーすることを許してくれなくなってしまったの。この4週間は痛み止めと抗炎症剤を飲んでプレーしていたわ。それが現役生活を終わらせる決定打となった。情熱を失ってしまったからじゃないの。ある意味、それが一番悲しい部分ね」

ペトコビッチは1回戦で第13シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)に2-6、6-4、4-6で敗れ、スタンディングオベーションの中、二人はネット際で長い抱擁を交わした。試合後の記者会見でペトコビッチはこう語っている。「大好きで、尊敬しているベリンダとの試合で終われて良かった。最後の試合では、これまでのキャリアで培った根性と粘り強さ、そしてテニスそのものと対戦相手に対する敬意をすべて出し切ることができたわ」

「今年は初めて、自分の物語は語り尽くされ、もうあまり必要とされていないように感じたの。これからは新しい世代が引き継いでいくと。自分の持っているものをすべて出し切ったと思っているわ。もちろん、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のようなレベルではないけれど、私自身のささやかな世界においてはすべてを出し切ったし、私の物語は終わったと思っているの。(引退を決めたのは)それもあって、テニスに対して物語的な観点からこれ以上与えるものがないと感じるようになった」

自分のキャリアを物語に例えるのは、会場内でラケットと同じようにトルストイの分厚い小説を持ち歩いているペトコビッチらしいと言える。「最初の頃は新進気鋭の選手として注目され、その後は怪我に苦しんだ。そこからはカムバックがストーリーの中心だったわね。あの頃は自分がまだ戦えることを証明したかったの。その後、テニスに少し飽きてしまった時期もあったけど、それでもテニスが好きだから続けることにした。それが、ここ数年の私の個人的な物語よ」

激しい競争の中、プレッシャーを抱えながらも16年にわたって過酷なツアー生活を送ってきたことについてペトコビッチは、「ライバル心を持ちながら、ほかの女子選手たちと切磋琢磨しながら親しい関係を築けたことに感謝しているし、一生の宝物になったわ」と述べている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「WTA500 ベルリン」でのペトコビッチ
(Photo by Robert Prange/Getty Images)

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