現地29日の「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月29日~9月11日/ハードコート)大会初日、女子シングルスでは世界トップ10のうち2選手が早期敗退を喫した。一方、元世界女王のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は2回戦へと進んでいる。大会公式ウェブサイトが伝えた。
先日、まもなく現役を引退すると表明したセレナは、世界ランキング80位のダンカ・コビニッチ(モンテネグロ)と対戦。40歳のセレナは会場から大きな声援を送られながら、相手の最初のサービスゲームをブレークする。その後2-3とリードされるが、11ポイントを連取するなど怒涛の反撃を見せて第1セットを取り返す。第2セットではなかなかブレークポイントを決められずにいたが、第5ゲームで得たチャンスをモノにする。さらに第8ゲームからは8ポイントを連取し、6-3、6-3のストレート勝ちを収めた。
初日のナイトセッションとしては大会最多となる2万9402人の観客が見守る中、「全米オープン」で通算107勝目を手にしたセレナは、「このコートではいつも気持ち良くプレーができているの。コートに足を踏み入れた瞬間、ベストを尽くそうと思った。観客は最高だった。おかげで勝つことができたわ」と述べている。試合後には、スタンドの一角に「セレナ、愛してる」という文字が映し出された。
セレナの元コーチであるパトリック・ムラトグルーと組む第7シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)は初戦敗退。「全仏オープン」と「ウィンブルドン」で優勝、「全米オープン」でも2015年にベスト4まで進んだハレプだが、この日はミスが重なり、予選から上がってきた世界124位のダリア・スニーグル(ウクライナ)に2-6、6-0、4-6で敗れた。20歳のスニーグルはこれがツアーレベルでは3試合目の出場にして初勝利。勝利が決まった瞬間、思わずラケットを落とすほど感激した様子を見せていた彼女は、観客の声援を浴びながら胸につけたウクライナカラーのリボンを指で囲み、母国への愛を示した。「とても幸せ。すごくすごく緊張していたの。でも最善を尽くしたわ」
また、第10シードのダリア・カサキナ(ロシア)が世界88位のハリエット・ダート(イギリス)にフルセットの末に敗退。「ウィンブルドン」でベスト4と飛躍した世界85位のタチアナ・マリア(ドイツ)は第3シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)に4-6、6-3、0-6で敗れた。
一方、第2シードのアネット・コンタベイト(エストニア)、第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア)、第12シードのココ・ガウフ(アメリカ)、前回大会ファイナリストで第14シードのレイラ・フェルナンデス(カナダ)、第15シードのベアトリス・アダッド マイア(ブラジル)、2019年全米女王の世界48位ビアンカ・アンドレスク(カナダ)らが勝ち進んでいる。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全米オープン」でのセレナ
(Photo by Al Bello/Getty Images)
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