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コーチングOKの影響は?チチパス、メドベージェフらが語る

2021年「全仏オープン」でのチチパス(左)と父アポストロス氏

「ウィンブルドン」が幕を閉じた翌日の7月11日から、女子のツアーに続いて男子の試合やグランドスラムでもコーチングが試験的に導入されている。世界ランキング5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)や世界王者のダニール・メドベージェフ(ロシア)といったトップ選手たちが導入後の影響について語った。英Express紙など複数のメディアが報じている。

ATP(男子プロテニス協会)がコーチングのトライアルを行うのは1990年代後半以来のことで、昨年末には試験的なルールを試す場としても知られる「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」でコートサイドからのコーチングが許可され、参加した選手やコーチからは前向きなフィードバックが得られていた。この度、ATPツアーに導入されてから1ヶ月以上が経ち、選手たちがそれぞれの意見を述べている。

昨シーズンはコーチでもある父親から試合中にコーチングを受けたとして、何度もペナルティと罰金を科せられ、対戦相手の反感を買っていたチチパスは、今回のトライアルに満足しているようだ。「ATP1000 シンシナティ」に出場していた際にチチパスはこう話している。「これまでだってどの選手もコーチングを受けていたはずさ。1000年前から認めるべきだったんだ。コーチングでペナルティを科されるなんて、普通じゃないと思う。今回認められことでコーチはやっと自分の仕事ができる。彼らはそのためにいるんだ。正直なところ、僕にとっては何も変わらなかったよ。唯一違うのは、誰も罰を受けなくて済むことだね」

チチパスは「何も変わらなかった」と発言したことで、これまで警告を受けたコーチング疑惑はすべて事実だったと認めたようなものだ。チチパス親子はこれで正々堂々とコーチングをできるわけだが、それでも父親に対する批判は絶えない。「ATP1000 シンシナティ」の3回戦でチチパスと対戦した元世界8位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)は、チチパス親子がわざと相手を不愉快にさせるようなやり取りをしたとして苛立ちを露わにした。主審に文句を言ったシュワルツマンは、その際に「みんなあの父親が嫌いだろ」と発言していたことが報じられている。のちにシュワルツマンは、自分が近くにいる時は彼らがギリシャ語でなくあえて英語で話しており、これは対戦相手の気を散らすのが目的だとしてそれに腹を立てていたと説明。だが、相手の思惑通りに集中力を欠いてしまったことを反省しているという。

コーチングが導入される前の今年1月の「全豪オープン」で、チチパスの父親がコーチングをしたと主審に訴えていたメドベージェフは、トライアルが始まってからも、チチパスとは別の意味で何も変わらないという。「僕とコーチはたいてい練習中にすべてを話し合うんだ。改善点や、どういうプレーをするとかどうやってボールを打つとかについてね。だから、試合中にコーチングが受けられるのは、ほかのスポーツほどには選手の助けにならないと思っている。対戦相手とはお互いのプレースタイルを把握しているから、コーチングが試合に大きく影響するとは思えない。でも、僕は反対しているわけじゃないから、コーチングが導入されても構わないよ」

一方、世界12位のテイラー・フリッツ(アメリカ)は「馬鹿なルールだ」と批判しており、コーチングが認められてからもコーチとは試合中に話していないという。「テニスは個人競技だ。それをなんでわざわざそうじゃなくする必要があるんだ?テニスにとってメンタル面はフィジカル面と同じくらい重要で、コートに立った時に一人ですべてを解決することでそれを体現できるんだ」と説明している。その場で分析したり、作戦を練ったりすることを人に指示されたくないとフリッツは言う。

今回のトライアルは2022年シーズンが終了した後で総合的に評価され、来年以降もコーチングを許可し続けるかを判断するとのことだ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「全仏オープン」でのチチパス(左)と父アポストロス氏
(Photo by Adam Pretty/Getty Images)

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