ニュース News

22歳での引退、長引くスランプ…10代で大注目を浴びた7人の選手のその後

2020年「全仏オープン」でのベリス

テニス界では、キャサリン・ベリス(アメリカ)やバーナード・トミック(オーストラリア)のように、ジュニアとして大成功を収めたものの、プロツアーでは勢いを失ってしまった選手は少なくない。今回は、10代で大注目を浴びた7人の選手のその後をお届けする。スポーツウェブメディアSportskeedaがまとめている。

これまでテニス界では、多くの選手が観客を魅了し歴史にその名を刻んできた。そのような選手の中には、ジュニアツアーで成功を収め、プロ転向後も輝かしい功績を残した者も多い。例えばロジャー・フェデラー(スイス)、ロッド・レーバー(オーストラリア)、アンディ・マレー(イギリス)、イボンヌ・グーラゴング(オーストラリア)、そしてジュスティーヌ・エナン(ベルギー)などがそうだ。

現在の若手選手では、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)、イガ・シフィオンテク(ポーランド)らはジュニア時代にグランドスラム大会を制した経験を持つ。彼らはプロとなってからも素晴らしい活躍を見せている。

だが、ジュニアで活躍した選手の中には、怪我やスランプなど様々な要因により、プロ転向後に勢いを保てなかった選手も多い。そのような選手7人のその後を追いかけてみよう。

1. キャサリン・ベリス(アメリカ)
ベリスはジュニア選手として素晴らしいキャリアを築いた。2014年末にはジュニア世界ランキング1位に輝き、ITFワールドチャンピオンに選出された。その年、ベリスは「全米オープン」でグランドスラムデビューを飾る。当時たった15歳だったベリスは、1回戦で第12シードのドミニカ・チブルコバ(スロバキア)を破るという番狂わせを演じた。ベリスはITFツアーで活躍し、7大会で優勝。2017年には世界ランキングトップ40入りを果たす。同じ年、当時世界6位のアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)を下すなど、トップ10選手にも引けを取らない実力を発揮して、WTAの年間最優秀新人賞を受賞した。

2018年には「WTAプレミア5 カタール」でカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を退け準々決勝に進出するなど、ベリスはこのままトップ選手として才能を開花させるかと思われた。しかし度重なる怪我が足かせとなり、2022年1月に引退。引退を決断した時、ベリスは22歳だった。

2. バーナード・トミック(オーストラリア)
2008年「全豪オープン」と2009年「全米オープン」のジュニア部門で優勝を飾ったトミックは、ATPツアーの期待の新星だった。2011年の「ウィンブルドン」では、1986年のボリス・ベッカー(ドイツ)以来最年少で同大会ベスト8に進出。準々決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)から1セットを奪う健闘を見せた。

気性の激しいトミックのコート内外での言動は物議を醸すことも多かったが、すぐに複数の大会に優勝し、世界ランキングトップ20入りを果たす。2016年には自己最高となる世界17位に到達し、マスターズ1000大会でも3回、準々決勝進出を果たした。

しかしトミックはスランプに陥り、2018年の「全豪オープン」では本戦出場を逃す。サバイバルリアリティ番組『I’m a Celebrity... Get Me Out of Here』に出演するも、テニスに戻るため3日でリタイアしたこともあった。

その後も、ジュニア時代のようなキレのあるプレーを取り戻すことができずにいるトミック。29歳の現在、世界ランキングは813位となっている。

3. テイラー・タウンゼント(アメリカ)
タウンゼントもジュニア時代に世界1位になった選手だ。2012年には「全豪オープン」ジュニアの部で優勝。同じ年に、「ウィンブルドン」と「全米オープン」のジュニア女子ダブルスで優勝トロフィーを手に入れている。

その後WTAツアーで試合に出場するようになったタウンゼントは、2015年にトップ100入りを果たし、2018年に自己最高の世界61位に到達。翌年の「全米オープン」2回戦では、当時世界4位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)を下す大金星を挙げた。タウンゼントはベスト16に進出するも、その年優勝を飾ったビアンカ・アンドレスク(カナダ)に1-6、6-4、2-6で敗れた。

妊娠・出産のためしばらくツアーから離れていた26歳のタウンゼントは、今シーズンから競技生活に復帰。「全仏オープン」にはマディソン・キーズ(アメリカ)とペアを組み出場、準決勝に進出したがココ・ガウフ(アメリカ)/ジェシカ・ペグラ(アメリカ)ペアに敗れた。

4. ジェレミー・シャルディ(フランス)
シャルディは2005年の「ウィンブルドン」ジュニアの部で優勝、同年の「全米オープン」でもファイナリストになるなど、華麗なジュニア時代を過ごした。ATPツアーに参戦してからも、すべてのグランドスラムで4回戦以上に進出している。シャルディが最も良い成績を残したのは2013年の「全豪オープン」で、準々決勝に進出し、同大会で準優勝したマレーに敗れた。

シャルディは2015年「ATP1000 モントリオール」の準決勝にも進出している。しかし、シャルディはプロツアーでジュニア時代と同じような成功を収めているとは言えないだろう。シャルディはこれまでに1大会で優勝、現在の世界ランキングは怪我などの影響もあり956位となっている。

5.  マリア エミリア・サレルニ(アルゼンチン)
サレルニは2000年の「ウィンブルドン」と「全米オープン」のジュニア女子の部で優勝。WTAツアーでも素晴らしい活躍を見せてくれるだろうと多くのファンが期待を寄せた。

しかし、サレルニのキャリアがジュニア時代のような輝かしい軌道に乗ることはなかった。自己最高世界ランキングは65位、グランドスラムでは2回戦以上に勝ち進むことはなかった。怪我が続き、サレルニは2009年に引退を決断した。

6. イリ・ベセリ(チェコ)
ベセリは2011年「全豪オープン」のジュニアチャンピオンだった。さらに同じ年の「全米オープン」でも準優勝と、素晴らしい成績を残した。数年後、ATPツアーに参戦したベセリは、世界ランキング35位まで到達。ATP大会で2度優勝を飾り、「ウィンブルドン」で2度ベスト16進出を果たした。しかし、ジュニア時代ほどの成功は収められていない。

今年の「ATP500 ドバイ」ではジョコビッチなど強豪を下して決勝に進出。しかし決勝でルブレフ敗れ、準優勝に甘んじた。29歳の現在は、世界66位だ。

7. ジャンルイジ・クインツィ(イタリア)
ジャンルイジ・クインツィ(イタリア)はジュニア世界1位に輝き、2013年「ウィンブルドン」ジュニア部門で優勝。2012年にはイタリアチームの一員として「ジュニア・デビスカップ」の優勝に貢献した。

クインツィは2017年に「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」の第1回大会に出場したが、接戦を繰り返しながら1勝も挙げることができずにグループステージで敗退。ジュニア時代に得た名声と成功をプロとしてのキャリアに活かすことができず、急激に失速していった。クインツィは2021年に、25歳の若さでプロテニス界から引退することを発表した。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2020年「全仏オープン」でのベリス
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. 22歳での引退、長引くスランプ…10代で大注目を浴びた7人の選手のその後