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グランドスラム覇者の元スタッフ、八百長で12年の活動禁止に

マドリードでサーブする選手の影

WTAツアーでトップ選手のコーチやヒッティングパートナーを務めてきたマックス・ヴェンダース(オランダ)が、八百長に関与したとして12年間の活動禁止処分と罰金を科せられていたことがわかった。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じている。

インターナショナル・テニス・インテグリティ・エージェンシー(ITIA)によれば、26歳のウェンダースは複数の八百長に関与したことに加え、それにつながる証拠を破棄したことや不正な動きを報告する義務を怠ったことを認めているという。ヴェンダースに対する告発の一つは、テニス関係者が直接的または間接的に、いかなる大会においても選手が最善の努力をしないように助長することを禁じるルールに反したことによるもの。ただし、ITIAは疑惑を持たれたその行為がいつ、どこで起きたのか、また、対象となる試合でプレーしていた選手が誰なのかは明らかにしていない。

ITIAによると、ヴェンダースは2021年4月に開かれた公聴会で既に活動禁止処分と1万2000ドル(約160万円)の罰金を科されていたが、ヴェンダースの弁護団からの要求に応じて、今まで制裁内容を公表していなかったという。その処分により、彼は2033年までテニスの主要な運営団体が開催するすべての大会に参加することができない。ヴェンダースは今回の判決に対して声明で次のように述べている。

「ITIAが公表しているように、テニスの不正腐敗防止プログラムに違反したとして、2021年4月28日に審理官が私に対する決定を下しました。この決定は極めて遺憾であり、さらにITIAの声明には多くの誤った情報が含まれており、それを訂正するよう要請していることを付け加えておきます。この問題は進行中のため、現時点でこれ以上コメントすることはできませんが、私が制裁を受けたのは試合の八百長が原因ではないこと、今回の決定は2018年後半から2019年にかけて起きた出来事だけに関連していることを、この場ではっきりさせておきます」

ヴェンダースは過去にダブルス元世界ランキング7位のデミ・シヒュース(オランダ)のコーチを務めたことがあり、シヒュースはその間に元世界女王のアシュリー・バーティ(オーストラリア)と組んで2018年の「WTA1000 ローマ」と「WTA1000 モントリオール」で優勝している。また、2017年の「全仏オープン」で優勝した元世界5位のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)のヒッティングパートナーや、世界2位のアネット・コンタベイト(エストニア)のアシスタントコーチを務めたこともある。

15歳の時からベルギーのアカデミーでトレーニングを積みながら子どもたちのコーチを引き受けていたというヴェンダースは、昨年3月のインタビューで自分のキャリアについてこう語っている。「テニスはお金がかかるスポーツだ。僕は12歳か13歳の時にプロの選手にはなれないことを悟った。プロになるにはたくさんのお金が必要だけど、自分にはそれだけのサポートがなかったからね。それでも練習を続けたのは、ヒッティングパートナーを見つけるのが難しい中でWTAの女子選手を指導するということは、彼女たちの練習相手を兼ねることも意味するからだ」

トップレベルの選手たちと仕事をしてきたヴェンダースだが、取材当時は世界365位のMiriam Bianca Bulgaru(ルーマニア)にコーチとして帯同していた。ITFレベルの選手を指導する理由を聞かれたヴェンダースは、「自分に対して敬意が払われているかどうか、自分のやっていることが好きかどうかが大切で、指導する相手がトップ10の選手であるかどうかは関係ない」と答え、経済的に苦しむ選手たちの苦労にも触れていた。

※為替レートは2022年7月28日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真はマドリードでサーブする選手の影
(Photo by Julian Finney/Getty Images)

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