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20歳ムゼッティ、ラケット紛失や食中毒を乗り越えて初優勝

2021年「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」に臨むムゼッティ

先週の「ATP500 ハンブルク」でツアー初優勝を飾った20歳のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が大会を振り返るとともに、今後の目標などについても語った。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが報じている。

決勝では同年代のライバルである第1シードで19歳のカルロス・アルカラス(スペイン)を6-4、6-7(6)、6-4で破り、初のツアータイトルを手にしたムゼッティは、今月25日のランキング更新でキャリアハイとなる世界ランキング31位を記録した。そんなムゼッティにインタビューを行ったATPが、彼の様々な面を紹介している。

Q.ATPツアーの初タイトルを獲得したことにはどんな意味がありますか?
夢が叶ったよ。もちろん、タイトルを獲ることはずっと夢見てきたけど、前まではそんなチャンスすらなかった。僕のこれまでの最高成績は確か準決勝進出で、決勝でプレーしたこともなかったんだ。今回の出来にはすごく満足している。素晴らしいプレーができたと思うし、これからの数日間はそれを祝って楽しむことにするよ。でも、その後はウマグ大会と今年の残りのシーズンに集中しないとね。

Q.決勝の第2セットを終えた後はどんな心境で、どうやって立て直しましたか?
タイブレークの末に第2セットを落としたのは本当に痛かった。2セットで勝負を決められたはずだったけど、不運なことが続いて、カルロスは何度もうまくマッチポイントをしのいだね。(第2セットを落としたことで)あらゆる点において自分に腹が立ったけど、そこからリズムとエネルギーを取り戻すことができた。決して諦めず、最後はうまくいったから本当に嬉しいよ。

Q.順調にキャリアをスタートさせながら、これまで一度も決勝に進出していませんでしたね。トロフィーを掲げられたことはどれほど大きいですか?
決勝に出るチャンスがなかった僕にとって、こうして決勝に進出し、トロフィーを掲げることができたのは本当に素晴らしいことだ。初めての経験だからどんな気持ちなのか、言葉では言い表せない。子どもの頃、いろいろなことを犠牲にして練習に打ち込んでいる時にいつも夢見ていたことだよ。この日の感動は僕の胸に、そして脳裏に長い間刻み込まれるだろう。

Q.ハンブルク大会では少し体調を崩していた上、荷物を紛失した状態で現地入りしたそうですね。
木曜日(7月21日)にボースタッドからここに到着したんだけど、ストライキのせいで荷物を一つ紛失してしまって、それがラケットの入っているバッグだったんだ。予選からの参戦だったらプレーできるか心配だったけど、(繰り上げで)本戦から出場することができたから、それまでになんとかラケットを取り戻すことができたよ。

大会が始まる前の夜には一晩中吐いていた。食中毒でちょっと気分が悪かったんだ。まさか最後まで勝ち進むとは思わなかったから、この大会で運がめぐってきて良かったよ。

Q.あなたが選手として、また一人の人間として成長する上で、コーチのシモーネ・タルタリーニ(イタリア)はどれほど重要な存在ですか?
僕とシモーネは二人で一つなんだ。お互いに通じ合うものがあって、コーチと選手というよりも、父と息子のような関係だね。僕は彼を第二の父のように思っているし、人として、テニスコーチとして、いつも彼を信じている。

彼はいつもコートの内外で僕の成長を促してくれるし、最善の方法で僕を教育しようとしてくれる。それが、今回のような接戦を制するのに必要なことだと思っている。彼のサポートすべてに感謝の気持ちでいっぱいだよ。

Q.おじいさんがあなたのヒーローだそうですが、その理由を教えてもらえますか?
祖父は本当に正直で純粋な人だったから、いつかは彼のようになりたいと思っているんだ。祖父はだいぶ前に亡くなってしまったから、僕がこれからどう成長するかを見てもらえないのは悲しいよ。そのことを考えるとつらいこともあるけど、僕にとって祖父はヒーローなんだ。

Q.タイトルを獲得した今、次の目標は何ですか?
来週も勝つこと!来週も勝って、もっともっと勝てるようになることだね。今回よりもさらにいいプレーをして、成長し、今くらいのレベルをシーズンの最後まで維持できるようにしたい。トロフィーを掲げる機会がもっともっと増えることを願っているよ。

Q.テニス以外の関心事は?
昔から音楽を聴くのが好きだね。ヘッドフォンはいつも持ち歩いているし、部屋にはスピーカーを置いている。ツアーで移動する際は音楽に関するたくさんのものを持ち歩いているよ。子どもの頃から音楽にはずっと情熱を注いできた。

音楽への情熱、特に昔の音楽への情熱はおそらく子どもの頃に父から受け継いだんだろうね。僕の世代の音楽じゃなくて、1980年代や1990年代のロックが好きなんだ。いつかロックアーティストのコンサートに行きたいんだけど、なかなかチャンスがなくて。テニス以外では音楽が一番好きだね。

Q.ハンブルクでの決勝前のプレイリストにはどんな曲が入っていましたか?
試合の前にはオリジナルのプレイリストを聴いているんだ。それには一番好きなバンドの一つでもあるリンキン・パークが入っていて、今回は彼らの曲をたくさん聴いたよ。その中でも特に思い入れがあるのは「Papercut」という曲で、ウォーミングアップの時にエネルギーを与えてくれるんだ。

Q.20歳にしてすでに多くのことを成し遂げていますが、これまでのキャリアで学んだ最も重要な教訓は?
努力は報われるということ、そして、決して物事を期待してはいけないということ。何かを期待するとそれは実現しないんだ。期待せず、ただひたすら努力すれば、必ず実現する。それが僕にとって一番大切なことだね。

Q.初タイトルはどのようにお祝いしますか?
多分、チームと一緒に食事をするだろうね。でも、明日にはウマグに移動するから、盛大なお祝いはしないかな。イタリア人らしく祝いたいけど、ほどほどにしておくよ。

その後、ムゼッティは「ATP250 ウマグ」(クロアチア・ウマグ/7月25日~7月31日/クレーコート)に第8シードとして出場。しかし残念ながら、2回戦で予選勝者の世界151位マルコ・チェッキナート(イタリア)に敗れている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2021年「ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ」に臨むムゼッティ
(Photo by Julian Finney/Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

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