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ロシアへ批判的なコメントをしたカサキナ、ルブレフの代理人兼キャスターが干される

「ATP500 ドバイ」でのルブレフ

世界ランキング8位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と世界12位のダリア・カサキナ(ロシア)が立て続けにロシアを批判する発言をしており、彼らの代理人でもある国営放送のキャスターが無期限停職処分を受ける事態となった。米テニスメディア Tennis.comなど複数のメディアが報じている。

発端は、今月18日にYouTubeにアップされたカサキナとルブレフのインタビュー。取材したのはロシア人スポーツジャーナリストのVitya Kravchenkoで、ロシア政府がLGBTQに対する規制を強化する中、ロシア女子選手としてトップに立つカサキナはそのインタビューで女性の恋人がいることを告白。のちにエストニア出身のフィギュアスケート選手、ナタリア・ザビアコと抱き合う写真もSNSに投稿している。Kravchenkoはカサキナ、ルブレフが同時期にトレーニングを行っているバルセロナで撮影を行い、彼らとの1時間以上におよぶ動画を公開。2選手がクレーコートで練習する様子やバルセロナの街を楽しむ姿をカメラは捉えている。

一方、その動画の中でルブレフとカサキナはウクライナとの戦争、ロシアでタブーとされる同性愛、「ウィンブルドン」出場禁止、ロシアテニス連盟(RTF)への不満など、公での発言がはばかられるような話題にも触れた。ルブレフは「“ウィンブルドン”には国籍を変えて出場するべきだったと思っている。これからも大会から締め出されるかもしれない中でテニスのキャリアを追求するとなると、当然(国籍を変えることは)選択肢の一つになってくる」と述べており、カサキナも同調する姿勢を示した。また、カサキナは同性の恋人がいることを告白したことでロシアには戻れなくなるかもしれないとKravchenkoに指摘されると、泣き出す場面も。ルブレフは「この動画を見てもらうことは本当に重要なんだ。テニスはただのスポーツではないことを示したかった」とコメントし、動画を見てもらうようTwitterで呼びかけている。

これら一連の動きはすでにロシア国内のスポーツ界やメディア界に波紋を広げており、ルブレフとカサキナの代理を務めるソフィア・タルタコワ氏が20日、スポーツ番組の司会者を務めるロシア国営スポーツチャンネル「Match TV」から外された。同局の番組で両選手が批判されたのに対し、タルタコワ氏が反発したことが引き金となったようだ。タルタコワ氏は2015年から「Match TV」のプレゼンターを務めており、RTFの広報担当でもある。ロシアテニス界に深いつながりを持つ彼女は、ルブレフやカサキナ、アナスタシア・パブリウチェンコワといった選手たちとは、ほかの関係者とは比べものにならないほど距離を縮めており、ドキュメンタリー風の詳細なインタビューを実現させてきた。そんなタルタコワ氏は解雇に対して感情を露わにしている。

「私が立ち上げから担当しているテレビ局が、1時間にわたって私の選手であるダリア・カサキナとアンドレイ・ルブレフをこき下ろしたのよ。たった1時間で、この局は世界のトップ選手との独占的なつながりとインタビューの機会を失ったことになるわ。Match TVには失望させられた。でもそれよりも大事なのは、アンドレイとダーシャ、私はあなたたちのことが大好きだということよ。二人は思いやりがあり、とてもオープンで正直な人たちだわ。あなたたちと一緒に仕事ができることは本当に幸せなこと。それを守れなかったのが残念でならない」

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ATP500 ドバイ」でのルブレフ
(Photo by Martin Dokoupil/Getty Images)

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