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マスターズ大会が来年から続々拡大。ATPが新たな戦略を発表

「ATP1000 マイアミ」でのアルカラス

ATP(男子プロテニス協会)が2023年から男子テニスを新たな高みへと導くための改革計画、「OneVision」を発表した。ATP公式ウェブサイトなど複数のメディアが報じている。

ATPのアンドレア・ガウデンツィ会長は2020年に着任して以来、男子選手が公平に利益を得られ、持続可能なツアーを可能とする画期的な改革計画を温めてきた。OneVisionは2つの独立したフェーズで構成され、団結の促進、ファン体験の向上、そしてメディア、データ、コンテンツ、技術分野における成長機会の活用を中心に据えた3つの基本原則から成る。この度、ATPの理事会、選手評議会、メディアやハイテク業界の専門家からなるATPのアドバイザリーボードなどとの2年以上に及ぶ協議の結果、第1フェーズの承認が完了した。2023年1月から適用される新たな計画は財政面の改革や大会の拡張が中心となる。

ATPツアーの歴史上初めて、大会の財務諸表が監査を受けることになり、選手は透明性のある情報を入手することができる。同時に、50対50の利益分配方式も導入され、選手と大会側が対等に利益を享受することで、大会を成長させたいという同じ目標を持つパートナーとして位置づけられる。財政面における透明性の欠如はこれまで両者の間に何度も摩擦を生じさせており、最近では新型コロナウイルスの流行により賞金が削減されたことでその問題が再燃していた。

もう一つの大きな変更点として、5つのマスターズ1000大会が「ATP1000 マイアミ」や「ATP1000 インディアンウェルズ」と同じ規模になるよう拡大され、開催期間が現在の8日間(ドロー数56)から12日間(ドロー数96)に変更される。対象の大会と変更の時期は以下の通り。
・「ATP1000 マドリード」(2023年から)
・「ATP1000 ローマ」(2023年から)
・「ATP1000 上海」(2023年から)
・「ATP1000 カナダ」(2025年から)
・「ATP1000 シンシナティ」(2025年から)

それぞれの大会で賞金総額は2022年から2025年までの間に35%増える見込みとなる。また、年末のボーナスプールは近い将来に2倍近く増えることが予想され、現在は上位12人の選手がその対象となっているのに対して、今後は上位30人に分配されるという。大会の成功に基づく新しい利益分配の措置も講じられ、140人以上の選手がさらなる経済的支援を受けられる可能性がある。

ガウデンツィ会長は、パンデミックによってすべてのスポーツ団体が危機的状況に追い込まれた末にようやく理事会の支持を得ることができ、「嬉しく、誇りに思う」と話しており、「全員の気持ちを未来に向けることが一番難しかった」と振り返っている。

One Visionの第2フェーズは、テニス界における統一的なガバナンス体制と運営モデルを構築することを目的とし、ATP、WTA(女子テニス協会)、ITF(国際テニス連盟)、そして4つのグランドスラムを運営する各団体とともに、ルールやフォーマットの一貫性と整合性を高めていくという。その第一歩として、2021年には既にATPとWTAのマーケティング部門が統合されており、今年に入ってからはこれら7つの団体が協力してNetflixで配信されるドキュメンタリー番組の制作に取り組んでいる。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ATP1000 マイアミ」でのアルカラス
(Photo by Michael Reaves/Getty Images)

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