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シフィオンテクインタビュー:21歳の全仏女王の次の目標とは?

「全仏オープン」でのシフィオンテク

テニスの世界女王イガ・シフィオンテク(ポーランド)は「全仏オープン」女子シングルスで優勝し、2つ目のグランドスラムタイトルを手にした。決勝でココ・ガウフ(アメリカ)に6-1、6-3と快勝したシフィオンテクは、連続勝利記録を35試合に伸ばし、6大会連続優勝を達成。2度目の全仏女王となったシフィオンテクがインタビューに答え、大会中の心境や次の目標などについて語った。WTA(女子テニス協会)の公式ウェブサイトが伝えている。

シフィオンテクは連続勝利記録をできるだけ意識しないようにしていたと言うが、35という数字は彼女にとって大きな意味を持つものとなった。今回の優勝により、シフィオンテクの記録はグランドスラム23回優勝のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が2013年に作った34試合連続勝利の記録を上回った。さらに、ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)の持つ35試合連続という2000年以降の女子選手の最長記録に並ぶことにもなった。

「正直に言うと35勝目を挙げて、セレナよりも多く何かを成し遂げるということは特別なことだと思う」とシフィオンテクは語った。「ずっと何かしらの記録が欲しいと思っていたの。テニスでは、セレナのキャリアの後では結構難しいことよ。だからすごく嬉しかった」

2022年に入って6ヶ月も経たぬ間に、シフィオンテクは圧倒的な強さを見せ女子テニス界に君臨するようになった。既に、これまでのシーズンを超える勝利数を重ねている上、スコアを見てもその強さを伺い知ることができる。ここまでプレーした58セットのうち56セットを取っており、2020年の「全仏オープン」以降に進出した決勝で失ったゲーム数はどの試合でも5ゲーム以下と、大舞台で強さを発揮している。

シフィオンテクはポッドキャスト番組WTA Insider Podcastに出演し、今後の目標などについて語った。

WTA:今回の大会で優勝を手にする中で、最も難しかったことは何ですか?
シフィオンテク:試合のない日を過ごすことね。かなり長く感じたし、不安な気持ちと向き合わなければならない時が多かった。それと、コートに出ていない時や空き日のほうが、メディアやファンといる時より、プレッシャーを感じていた。だから、話し相手がいて、チームがその辺りをサポートしてくれたのは嬉しかったわ。

それから、4回戦は結構キツかった。5-2でリードしていたセットを奪われるなんて滅多になかったから。あまり起こることじゃないから、「え、何が起こっているの?」って感じだった。克服できて良かったと思う。

WTA:ローマでは限界はないと言ってましたね。限界がない時、どうやって目標を決めるのですか?
シフィオンテク:ローマで優勝した時は、限界はないって思った。でもここに来たら、3回戦が限界かなって思ったわ(笑)。何でも変わるのよ。

優勝したら、そう考えてしまうのは簡単なの。何か障害に直面すると、連続記録も止まってしまうかなって思う。でも、そういうことにうまくアプローチできて、受け入れられたのは良かった。心の準備ができた。でもそれよりも、それが起こらないようにもっと努力して、100%の力を出し切る準備ができているの。

正直、ここに来る時は、ものすごく期待されていることが嫌だった。これほど多くの試合を勝った選手はそんなにいないから、この大会のどこかで私が負けてしまうのは当然だと思った。でも、一歩ずつ進むようにしたわ。一日一日ベストを尽くして、この結果を手に入れた。

WTA:連続勝利記録が続いている間、あまり数字や統計を見ていないと言っていましたが、一つの記録は意識していましたね。35勝を挙げてセレナの記録を抜き、ビーナスが達成した2000年以降の最多記録に並びました。なぜそれが目標だったのですか?
シフィオンテク:正直言うと、それは目標ではなかった。それを成し遂げるのは、自分が完全にコントロールできることではないと感じていたから、それを目標にするのは嫌だった。でも試合後にチェックはしたわ。セレナよりすごいことをするというのは、ある意味でテニスで成し遂げられる最高のことよ。彼女が何年もしてきたことの後ではね。誰もその記録を私から取り上げられないでしょう?達成できて嬉しく思うし、どうやってできたのか全然わからない、正直。ちょっと不思議な感じがするわ。

WTA:グラスコートはあまり得意ではないと言っていました。「全仏オープン」優勝で、連続勝利は終わりですか?それともグラスシーズンも記録を伸ばすつもりですか?
シフィオンテク:「ウィンブルドン」に出場する時には、どうやって初戦を突破するかということを考えているでしょうね。連続記録のことは考えない。だって、それは助けにならないと分かっているから。ここでも同じことをしたけれど、頭の中でそのことを切り離して、テニスだけに集中するやり方を私は知っている。

でも今は、もう少しこの連続記録のことを考えることができる。記録を伸ばせたら良いなと思う。でも、クレーシーズンに関しては一つの章が終わったと感じる。サンシャインダブル(「WTA1000 インディアンウェルズ」、「WTA1000 マイアミ」の両大会を制すること)の後は休息を取る時間があまり無くて、「全仏オープン」が終わった今は本当に休みたい。以前は、3日休もうと思ってもシーズンのことが頭から離れなかった。今はもうちょっと時間を取って、休息することに集中したいと思っているの。

WTA:何をしたいですか?
シフィオンテク:そうね、無理にモチベーションを上げたり、士気を高めようとしないこと。リラックスして、試合のことを考えないようにしたい。脳の休息にはそれで十分。もう長い間試合ばかりしていたから、それだけで楽しめるわ。何も特別でなくていいの。私はパーティー好きなタイプではないから。

WTA:コート上での身体的な疲労と、精神的な疲労と、どちらをより負担に感じていますか?
シフィオンテク:この大会では、精神的にすこしキツかったかな。ローマの後、しっかり回復できていなかったと感じるから。試合のない時もいろんなことをやっていて、大会が始まる時も精神的にリフレッシュできていなかった。試合と試合の間に少し休めるかなって思っていたのね。大会の最初の方はできていたからそれは良かった。そのうち、次の試合のことばかり考えるようになってリラックスできなくて、休息日は結構ボロボロだった。

身体の方は、試合を短く終えるために効率的にやろうとしたことが上手く働いたと思う。ここでは、2時間を超えた試合は一つしかなかった。もしもっと多かったら、疲れ切っていたと思う。でも、身体的にはいい感じ。それも変な感じなんだけど。トレーニングして、しっかり回復するようにベストを尽くしているけれど、それでも…なぜなんだろう。きっと私の理学療法士はマジシャンなのね。

WTA:あまり身体に負担を感じずにここまでやってこれたことにご自分でも驚いているようですね。
シフィオンテク:そうなの。正直に言うと、全ての技術的なことや、練習の計画の仕方とか私は分かっていないの。私の身体がどんなことをできるか分かっていない。どうやって分かるっていうの?全てしっかり計画してくれる人たちが側にいてくれて本当に嬉しい。彼らがいなければ、私はここにいなかった。スポーツで一番難しいのは、自分の身体が対応できるように計画を立てることだと思う。

WTA:頂点に立っている今、何を目標にしていますか?自分の能力をさらに向上させるモチベーションを上げるために、誰かや何かを基準としていますか?
シフィオンテク: 100%意識してはいなかったけれど、ずっと2回目のグランドスラム優勝を目標にしてきたの。「うん、1回目はやれた、でも2回目があれば自分が何をやっているか分かっているっていう立証になる」とずっと思っていた。ずっと、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)やシモナ・ハレプ(ルーマニア)を尊敬してきた。2回優勝を飾った選手はたくさんいるわ。みんな、長期間安定して成績を残していて、2回以上優勝することができている。グランドスラムで2回優勝するということは、自分にそれが可能だということの確証になると思う。だから、それを目標にしていた部分もある。

今は、何を追いかけるか分からない。今日のところは、美味しいおやつでも追いかけようかな。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「全仏オープン」でのシフィオンテク
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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